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星に願いと誓約を   作者: 澄兎
第一章 はじめまして異世界
1/2

プロローグ

初掲載です!宜しくお願いします!

冷えきった星空の下、大地に突っ伏すように倒れこんでいたオレは、全身を包む倦怠感の中で目を覚ました。。。


「え、、なにが、、どうなってんの?」


***********************************************

記憶を少し遡る、、、大学2年のオレは期末試験中をいいことに、入学当時からの友人グループと、大学近くの古アパートに住む友人宅にて麻雀に勤しんでいた。


「・・・リーチ、一発ツモ、七対子!!ん~!、裏ドラはないなぁ。。けどオレが親だぜ!!ふぅー、ようやく流れが廻ってきたな」


「いうねぇ~、あんだけ振り込みまくってたアキに、ちょっと戻ってきただけじゃないw」

オレの対面でニヤニヤした顔で突っ込んでくる“もっくん”こと元也が、何も無かったようにして牌を崩し始める。

「アキ今日あがったの初めてだからね!いつも思うけど、盲牌してても顔に出すぎだよw」

「ポンポン鳴いてばっかのトミーに言われたくねーわ!w」

と、“アキ”こと東山暁は右席でバカにする“トミー”こと富谷にもの申す。

「いってもまだオレが親だぜ!勝負はこれからだ!!」


勢いよく牌をかき回し、自分の前に山を築いて行く。

明日の学食のB定食、所謂日替り定食を賭けたこの戦いも、既に終盤戦。。。

軍旗(1万点棒)は奪われ、起死回生の一発に一縷の望みを懸けるオレは、恐る恐る山牌から手牌に抜いていく。

(満貫でも足りない、、、ドラをのせてハネ満、ムリでも早上がりして場を持たせるしか、、、)


朝から遊技場の新台に諭吉さん数人ををマッチングさせてしまったオレは、明日の我が身に戦慄を覚えながら周囲を見渡す。

右隣のトミーはこれまで揃いがいいのか、即鳴きの早上がりで場を返す。

正面のもっくんは、なぜか裏ドラの引きが冴え渡り点棒を積み上げてきた。

これまで鳴りを潜めてきた左隣の“トシ”こと利之は、堅実な性根故か振り込むことをせず、ダメージを最小に抑えているのだった。


(たのむ!!いいの来て!!!)


すでに時刻は午前2時、踏切近くにあるこの古アパートには普段の喧騒すら響かない。

しかしながら、鼓動の鳴り止まない心臓を横目に牌を起こし、、、ん?、ん??


(揃ってねぇ??いやさ、これ四暗刻、、、)


流行る気持ちをよそに「ツモった!!」と声を上げる直前、心臓を締め上げたような急激な痛みが胸を襲う。。。


(息が、、出来ない?、、声、出ない、、、これ、、あれか?、、引いてしまったらダメな、都市伝説的なにか。。。)


時間にして数秒の最中、自問自答をするうちに目の前の景色は闇を見るように薄暗くなっていく。


何も見えなくなる、その間際、一瞬の強烈な明滅の光を最後に

オレの意識は体から離れていったのだった。

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