パワハラカンパニーへようこそ♪
宜しくお願い致します!
俺は課長。
つまりは偉い。
と言うわけでクソ社員安田に説教をする為、安田のデスクへやって来たのだ!
「おい安田ァ!!」
「は、はい……何で御座いましょうか?」
おいおいおいおい!
イカしたブルーのネクタイが今日も最高に似合ってやがるぜぇ!
「テメェこの間の経費精算書ふざけてるのか!?」
「え!? あ、はい! すみません!!」
「あんなんで落ちるわけねぇだろーがカス!!」
「す、すみません! すぐ書き直します!」
「ったく使えねえなぁ!」
「……………………」
私は自分のデスクに戻り、安田の顔を思い出していた。いつ見ても可愛らしい顔にパリッとしたスーツ。仕事も完璧でどこを取っても非の打ち所が無く、何故うちの会社に居るのか不思議なくらいだ。
今ごろは周りの人間が安田を慰めているだろう。何せ経費精算書を適当に書き換えたのは私だからな♪
「課長」
突如事務方のオバチャンが一枚の辞令を俺の所へと持ってきた。
「なんと言うか……その……お気を落とさずにね」
そう言い残しオバチャンはそそくさと去って行った。肝心の辞令には異動の内容が書かれている。
『辞令 僻地営業所への異動』
肝心の異動者は……安田と……私だ。
(キターーーーーー!!)
私はガッツポーズを決め神に感謝した!
僻地営業所は無人の営業所で、つまりは安田と二人きりだ!!
「安田ァァァァァ」
「ひっ! な、何でしょうか課長!?」
―――ドン!!
俺は安田のデスクに辞令を叩きつけた!
「何で俺がテメエと僻地に行かなきゃならねぇんだよ!!」
安田は辞令を信じられない目で見、力が抜けるように壁にもたれ掛かった……。
「何故……私が…………」
―――ドン!!
私は安田の顔の横に手をついた。
「いいか?僻地行ったらボッコボコに鍛えて叩き直してやるから覚悟しろよ!!」
私は満面の笑みでその場を離れ、帰りに買いに行く出張費セットを考えていた―――
読んで頂きましてありがとうございました!
企画的に合っているのか不安ですが、思い付いてしまった物は仕方ない……てすよね?