『サイズ21』
【6月8日(金)】
––––教室
麗華「ねぇ、こんなものが落ちていたのだけれど……」
雅「……体育館履きですわね」
麗華「この靴ね、サイズがね、21cmなの」
雅「小さいですわね」
麗華「でしょ? こんなに足の小さな人なんていたかしら……」
雅「………………」
麗華「何よ」
雅「わたくし心当たりがありますわ」
*
––––職員室
先生「あっ、それ、先生のですよ!」
雅「当たりましたわ♪」
麗華「…………あの、先生?」
先生「なんでしょう?」
麗華「どうして先生が、体育館履きを持っていらっしゃるのですか?」
先生「先生のサイズの靴って、中々売ってないんですよっ」
雅「確かに靴屋さんで見かける靴は、1番小さいサイズでも22.5cmとかですものね」
先生「そうなんですっ、ただこの学校指定の体育館履きは、サイズが豊富なので、先生も室内履きとして使ってるんですよー!」
雅「先生はちっちゃ––––」
先生「くないですよっ」
雅「………………」
先生「ちっちゃくないですぅー」
雅「可愛い♪」
先生「ちょ、ちょっと! 頭を撫でないでくださいよっ」
麗華「まぁ、何にしても持ち主が見つかってよかったわ」
雅「名探偵みやびん、お手柄ですわ!」
麗華「たまにはやるじゃない」
雅「ふふんっ」
麗華「この調子でテストの問題も解けるといいのにねぇ」
先生「まったくですっ」
雅「…………頑張りますわ」
おわり! ですわ!