『分け目』
【6月4日(月)】
––––廊下
雅「ふふんっ」
真緒「みやびん、朝からご機嫌だねぇ」
雅「見てください、この前髪っ」
真緒「むむっ、その完璧な分け目…………お主、また腕を上げたのぉ」
雅「今日のみやびんは、最強ですわ!」
真緒(前髪が決まってなくても、いつも可愛いけどねぇ……)
雅「どうなさいましたの? わたくしの顔をジロジロと眺めて……」
真緒「みやびんって、『SSR』って感じだよね!」
雅「……何ですのそれ?」
真緒「胸が大きくて、可愛くて、トップレアって感じ、みたいなっ」
雅「まぁ、それほどでも…………ありますわ!」
真緒「これで、頭も良かったらねぇ」
雅「むっ……」
先生「2人とも」
雅「あっ、おはようござますわ」
真緒「せんせー、おっはよー」
先生「遅刻ですよっ」
雅「………………」
真緒「………………」
雅「その、髪のセットに時間がかかりまして……」
真緒「あーしも、あーしも」
先生「………………」
真緒「せんせー怒ってるよ」こそっ
雅「だって、嘘は良くありませんわ」こそっ
先生「お二人とも」
雅「は、はいっ」
真緒「ごくりっ」
先生「どこで、髪を切っているんですかっ?」
雅「わたくしは駅前の––––」
真緒「あーしも、あーしも!」
先生「あ、前から先生も気になっていたんですよっ」
雅「わたくし割引券ありますわよ!」
麗華(…………いつになったら、ホームルームが始まるのかしら)
おわり! ですわ!