『補習キャッチ』
『ショート』
––––教室
先生「ホームルームを始めますっ」
雅「………………」
先生「チョークさん、チョークさんとっ」
雅「………………」
先生(手が届かなくて、黒板の上の方に文字が書けませんっ!)
雅(先生、背がちっちゃいから、届きませんのね…………)
『補習』
麗華「あなたが書いてあげたらどうかしら?」
雅「何故ですの?」
麗華「放課後もお世話になるのでしょう?」
雅「なっ、なんの事ですの?」
麗華「ほしゅー」
雅「うっ…………どうしてわたくしだけ補習ですの……」
麗華「テストの点が悪いからでしょ」
『お手伝い』
先生(台…………いえ、椅子の方が安定しそうですね……)
雅「せーんせっ」
先生「なんでしょう、雅さんっ」
雅「わたくしが書きますわ!」
先生「あっ、では『ホームルームです!』と書いてください!」
雅(それは、先程言っていた事ではありませんかっ)
『キャッチ』
雅(よしっ、上手に書けましたわ!)
先生「ありがとうございます、雅さんっ」
雅「いーえっ、チョークを返しますわね…………あっ」
麗華(…………胸の谷間で落としたチョークを受け止めるとは。流石はIカップね。拍手だわ)
雅「ちょっと! 拍手なんていりませんわよ!」
『技』
麗華「ねぇ、さっきのはなんて技なの?」
雅「技ではありませんわ!」
麗華「『パイキャッチ』とか?」
雅「まーた、バカにしてますわね」
麗華「………………ぷっ」
雅「ちょっと、麗華ちゃん!」
先生「雅さんっ、もう少ししたら帰れますから、お静かにお願いしますねっ」
雅「怒られちゃいましたわ……」
『落ち着き』
麗華「本当に、すぐに終わったわね」
雅「まさか、こんなにも早く終わるなんて思っておりませんでした」
麗華「それで、今日はどうする?」
雅「あ、それでしたら、わたくし行きたいカフェがありますの!
麗華「なら、真緒と京子も誘いましょうか」
雅「そうですわね」
真緒「何の話しっ!?」
京子「真緒はん、もう少し落ち付いたらどうどす〜?」
真緒「真緒はんは子供の頃から、落ち着かない子と言われてた! みたいなっ」
京子「そらぁ、忙しないって言いはるんとちゃいます〜?」
真緒「そーともいうー!」
『帰りたい』
京子「それで、どないな用なんやろか〜?」
麗華「この『ですわ』がカフェに行きたいそうなの」
雅「わたくしの名前は『ですわ』では、ありませんわ!」
京子「うちはかまへんよ〜」
真緒「あーしもかまへん!」
先生「雅さんっ」
雅「あっ、先生」
先生「補習をお忘れではありませんか?」
雅「あっ……」
麗華「じゃあ、先にカフェに行ってるわね」
京子「雅はん、ようおきばりやす〜」
真緒「みやびん、がんばっ」
雅「…………わたくしも帰りたいですわ!!」
おわり! ですわ!