『体重を減らす方法』
【6月16日(土)】
––––雅宅
雅「6月にしては肌寒いと思いませんか?」
麗華「梅雨ってこんな感じだったかしら…………なんて考えてしまうわね」
雅「こう、寒いと着る物にも困りますわ」
麗華「学校は制服があるからいいけど、普段着は確かにそうよね」
雅「今日は半袖ですわ! と思いましても、外に出ますと肌寒くて、1枚羽織ったり」
麗華「あるある」
雅「ブラウスが小さくなっていたり……」
麗華「…………ん?」
雅「スカートが小さくなっていて、入らなかったり……」
麗華「………………」
雅「あるあるですわねー」
麗華「いや、それあなたが太っ––––」
雅「ってないですわ!」
麗華「………………」
雅「服が小さくなったんですわ!」
麗華(あくまでも服が小さくなったと、シラを切るつもりね………)
雅「……麗華ちゃん?」
麗華「ここに審判のジャッジメントがあるわ」
雅「ただの体重計ですわね」
麗華「乗りなさい」
雅「いーやーでーすーわ!」
麗華「乗らないともう宿題教えてあげないわよ」
雅「うっ……」
麗華「はい、乗った、乗った」
雅「…………分かりましたわ」
麗華「………………」
雅「………………」
麗華「………………」
雅「………………」
麗華「………………ほら、やっぱり太っ––––」
雅「こっ、故障ですわね!」
麗華「あなたねぇ!」
雅「だってこんな数字、どう考えましてもおかしいですもの!」
麗華「………………じゃあ、もう一度乗りなさい」
雅「故障してますのに?」
麗華「いいから、乗りなさい」
雅「分かりましたわよ……」
麗華「………………ていっ」
雅「ちょっと! 胸を持ち上げないでくださいな!」
麗華「これで少しは軽くなるでしょ」
雅「離してくーだーさーいーなっ」
麗華(………………嘘でしょ、5キロ近くも減っているわ)
おわり! ですわ!




