『お見舞い』
【6月15日(金)】
––––通学路
真緒「おっはよ〜! 雨凄いね〜!」
雅「おはようございますわ」
真緒「あれっ、みやびん1人? レイカは〜?」
雅「風邪だそうですわ」
真緒「ありゃ、お大事にだねぇ」
雅「『わたしはおバカじゃないから、風邪を引くのよ』だそうですわ」
真緒「思いっきりバカにされてるねぇ」
雅「お見舞いに行ってあげようかと思いましたが、なんだか行きたく無くなってきましたわ!」
真緒「行ってあげたらいいのに〜、それに帰りは雨止んでるかもよ〜?」
雅「………………」
真緒「あっ、みやびん、胸の所濡れるよ」
雅「雨の日はいつもですわよ」
真緒(面積が広いから当たるわけね……)
雅「……なんか、失礼な事考えてませんかっ?」
真緒「考えてない、考えてない」
雅「まぁ、大体分かりますけどね、麗華ちゃんも毎回からかってきますし」
真緒「どんな感じに〜?」
雅「『あなたは傘をさすのが下手ね』ですとか、『胸にビニールを被せたらどうかしら?』ですとか」
真緒「胸にビニールはセンスありすぎでしょ!」
雅「あっ、でも、わたくしが少しでも濡れないように、いつも前を歩いてくださいますわ」
真緒「無駄にイケメンなんだよねぇ」
雅「………………」
真緒「どったの〜?」
雅「やっぱり学校帰りにお見舞いに行きますわ」
真緒「帰りは晴れてるといいねっ」
*
––––麗華宅
麗華「ふふっ、まだ雨は降っているみたいね」
雅「人の胸を見ながら言わないでください
な!」
おわり! ですわ!