表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
代償の絵  作者: 水芦 傑
25 years later
2/50

乗船


2000年 六月某(ぼう)


時代は二十世紀(にじゅうせいき)から二十一世紀(にじゅういっせいき)へと移り変わろうとしていた。

しかし、絵が存在する限り、人を魅了(みりょう)し、人に不幸と幸福を与え、絵は(あらそ)いを(のぞ)み、絶対的な存在として争いの中心に(たたず)み続ける。


そして、絵を(めぐ)る争いの舞台(ぶたい)として選ばれたのは―――――船上だった。


 豪華(ごうか)客船(きゃくせん)、オーシャン・シップ。

 莫大(ばくだい)製作費(せいさくひ)(とう)じ、何年もの歳月を掛けて完成されたオーシャン・シップ。

オーシャン・シップはその豪華な造りとは対照的に、一般人でも気軽に乗れるというものをテーマにしたもので、その料金は他の豪華客船と比べても安いものだった。

オーシャン・シップには一等客室と二等客室のみでそれより下はない。これもまた、豪華さを体感できるようにと、劣って見られる三等客室は作らなかった。

二等客室は一等客室と比べれば、確かに見劣りするものの、それでも値段の割には豪華だった。その為か、このオーシャン・シップには完成当時から沢山の人が詰めかけた。

 オーシャン・シップは六階まであり、一階と二階にはレストランやカフェ、それにバーなどがあり、その下の第一甲板には娯楽施設やマッサージ施設、更には劇場や医務室などのサービスが完備されている。三階と四階は二等客室になっており、五階と六階は一等客室となっている。娯楽施設の更に下の第二甲板には、貨物室や機関室がある。

そんなオーシャン・シップはこの年で十周年を迎える。

船内での十周年パーティーが企画され、パーティーには各界の著名人が招待されることになった。

そして、その為の航海に選ばれた日時が今日という日だった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ