Eight
ーガラッ
「「「.......。」」」
教室に入れば全員こちらをむいて
半分睨まれてるっぽい。
まぁ?ここの学校ほぼ臥龍だからね。
昨日の幹部室での件でしょ。
「瑠羽ちゃんおはよぉー」
そこには幹部達もいるのは当たり前。
でもね、
「話したくないのに無理しなくても
いいのよ?.....山岸歩夢」
山岸歩夢は人懐っこくしてるけどバレバレ。
私の事、嫌いみたい。
「....なんの事?」
ほら、声のトーンも落ちたし
口調も変わった。否、戻った。
「別に?」
鞄を机に置くと志紀に引っ張られて
教室をでた。
「志紀?どこ行くの?」
「.....。」
「しーきー?」
ードンッ
「.....志紀?」
廊下の壁におしつけられた。
「.....ン..ッふ.ぁ...し、きッ」
いきなりキスされたけど初めてじゃない。
志紀には何度もされてる。
やっと唇を離したらジッと私の顔をみて
悲しそうに、
「俺、嫌い?」
と震えた声で聞いてきた。
「どうしてそう思うの?」
「だってルー俺放置したから...」
あぁ、山岸歩夢と話してる時か......
「好きだよ。志紀いないと死ぬかも」
有輝が、有輝が殺された時も
死のうかと思ったし。今も、ね?
「俺も、死ぬ....」
大袈裟だと思うかもしれない。
だけど、これは本音だから。
「もう、俺の前から消えないで...」
ぎゅっと抱きついて来る志紀の香りに
安心して、胸に顔を埋めた。
「うん。約束」
「じゃあ俺とも約束して下さいよー」
.......。
「...陸都」
「陸都、授業は...?」
教師という立場である陸都は
今は授業中のはず。
「お二人がいなかったから自習にして
探しにきました」
やっぱり陸都は天然.....
「携帯、あるでしょ?」
番号変えてないから繋がるんだけど。
「あ!!そうですね!気付きませんでした〜」
あははーと笑う陸都は子供っぽくて、
教師にはみえない。
「授業、しなきゃ駄目でしょ。教室帰るよ」