Seven
「志紀、この部屋使っていいから」
臥龍を撒いた後、家へすぐ帰った。
「ルー、ご飯......」
ソファーに寝転がった志紀が言った。
冷蔵庫を確認してみるも、空。
「材料買って作るかコンビニ、ファミレス
どれがいい?」
「コンビニ」
相当お腹空いてるんだろうね、
いつもなら作ってって言うんだけど。
「分かった。行こう」
一番近いコンビニは歩いて五分の近場。
かなり便利でココに来て一週間も経ってない
けど何回も行っている。
「....ソレ」
夜道の中、志紀の視線は首もと。
「......」
首からぶら下がっている二つの指輪が通った
ネックレス。
「有輝の葬式の時無かったから探した...」
一つは私の物もう一つは有輝の物。
同じ指輪が志紀の首にも掛かってる。
「ごめんね。ほら、着いたよ」
学校でもつけているけど制服で隠れて
見えなくなってる。
今は私服だから普通に見える。
「ルー、それだけ?」
コンビニに入り私が手に取ったのは
ミルクティーのみ。
はぁ...と志紀にため息をつかれて
渡されたのはメロンパン。
「いらない」
「ダメ」
「いらない」
「ダメ」
渋々レジに持っていった。
「あーっ!!!!」
お金を出そうとした時叫び声が。
このコンビニ内で。
「瑠羽ちゃんと志紀くんだぁ!!
僕ねぇジャンケンに負けちゃって
パシリにされちゃったんだぁ」
山岸歩夢の事なんて聞いてないし。
「あ、そうだ!!二人共倉庫にこない?
ついでに拒否権ないからね♪」
答える暇も無いまま外見へ出て車に
乗せられた。勿論コンビニでお金は払ったけど。
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ーーーーー
ーー
「みっんなーただいまぁ☆」
私達は引き摺られる感じで
倉庫の幹部室っぽいとこに連れてこられた。
「おー歩夢おかえ...りって瑠羽ちゃーん!!」
「瑠羽ちゃんこんばんは」
「は?」
「.....」
山岸歩夢が中に入っていった事で
扉の前にいる私が見える。
志紀は扉の横にいるから見えないけど。
「ほら入って来なよ!!」
山岸歩夢が私の手を掴んでぐいぐい引っ張る
のが気に障ったのか志紀が空いてる手を
引いて引き寄せた。
「ルーに触るな」
必然的に志紀の姿も幹部室から見える。
「...え?あ、ごめん...?」
別にそこは謝るとこじゃないけど。
ただ志紀が独占欲強いだけだし。
「ねぇ、聞きたい事あるんじゃない?」
さっきから加島昴は探る目で見てくるし
佐竹稜も見てくる。
白崎陽に至っては睨んでくる。
「........何もない」
佐竹稜が言葉発したの初めて聞いた。
「そう。じゃぁ一つだけ言わせてもらう。
尾行なんて悪趣味」
自分でも驚く位の冷たい声がでた。
きっと瞳も冷めてただろう。
「......ッ」
目の前の五人が固まった。
「...っ帰れ...」
睨みが一層厳しくなったけど無意味。
「随分と偉い身分だね。
自分達が連れてきておいて帰れ?」
ま、帰らしてもらうけど。
「帰れッ!!」
怒鳴り声に我に返った4人が白崎陽を
抑えている。
「瑠羽ちゃん。悪いんだけど、
帰ってくれる?陽もこんなんだし...」
加島昴、怒り。抑えきれてないけど。
でも私は悪くないよ。本当の事だしね。
「さようなら」