Two
「うわー....カラフル.....」
私は今校門の前にいる。
校舎は意外に綺麗だったけれど、
不良校なだけあって生徒はカラフル。
私は一応茶髪に茶色のカラコン。
それより理事長室....どこ?
近くの不良クンに聞いてみよ...
「あの、理事長室ってどこですか?」
振り向いた彼はモテる部類と思われる、
整った顔....イケメンだった。
「理事長室?あぁ、1階の1番奥。
扉が目立つからすぐわかると思うよ」
へぇ...意外と丁寧.....。
一礼してから理事長室に向かった。
コンコンッ
「失礼しま......ぇ?」
理事長室を開けて驚いたのは、
中にいた人が漫画を読んでいたからじゃない。
「皐月...」
なんで?どうして貴方がここにいるの?
「勝手に入ってんじゃね...ぇ...?
.....ッ!?瑠羽!!!!」
ギュッ...
「....久しぶりだね。皐月」
本当、久しぶり....1年振りだね......
「瑠羽ッ...俺らがどれだけ心配したと
思ってんだよ!!志紀の暴走止めるのも
大変でッ...アイツ何回も死のうとして..」
志紀....なにやってんの?駄目じゃん...
志紀まで死んだら私も死んじゃうよ....
「うん...ごめん、ごめんね.....。
でもこれだけは約束して?
志紀には私の事言ってもいいけど、
他は駄目だよ」
志紀は死なれちゃ困るから。
でも他の皆は死んだりしないだろうし...
「でも瑠羽、ここに「皐月、転校生まだ?」
理事長室の扉が開き、誰かが入ってきた。
「って何やってんの!?転校生襲うなよ!!」
ーーーーーーー陸都
なんで貴方まで?
扉に背を向けてるから私の顔は見えない。
「離せよ、転校生」
「嫌だ」
「つーかお前女嫌いだよな!?」
「瑠羽は別だ」
「そうだろ!?お前は瑠羽さんだけなら...ぇ?」
やっと....気付いたかな?
「え?ちょっ...瑠羽さん......?」
ゆっくり皐月から離れて振り向いた。
「久しぶり、陸都」
少しだけ微笑んで言うと、
陸都の瞳がウルウルしだした。
「る...うさ....瑠羽さぁぁぁん!!
どんだけ捜したと思ってんですかぁ!?
いくら捜しても何も分かんないしー!!
志紀さんも怖いしー!!!!」
さっき似た内容を皐月に言われたような...
「って髪と瞳どうしたんですか!?」
「スプレーとカラコンだよ」
あの人が綺麗だと言ってくれた色を
手放す事は出来ない。
「よかった....もう逢えないと思ってました」
「ねぇ?皐月、陸都」
「「ん?」」
「時間、いいの?」
ココ一応学校だからHRとかないの?
「「あ!!!!」」
忘れてたんだ........?
「早く行けよ、陸都!!」
「分かってるよ!!行きましょう瑠羽さん」