Eighteen
「おい、瑠羽また潰したんだってな」
「.......」
志紀がいなくなって2週間。
夜は蒼桜として毎晩族潰しをしてる。
「...なぁ、辛いのはわかるけど
志紀が帰ってきた時お前がボロボロだと
あいつはどう思う?」
わかってる。
やり過ぎてる事くらい。
でも、やめられないから仕方ない...
「それに瑠羽にあれほど執着してたあいつが
自ら離れたんだ。
あいつだって辛いはずだろ」
後から聞いた話では私以外はこの事を
知ってたらしい。
....忘れてた。
近くにいる人が急に消える事がこれほど
怖い事だった事を。
有輝の時に思い知ったはずだったのに。
「大丈夫ですよ瑠羽さん!!
いくら志紀さんでも体育祭出なかったら
留年ですから!!」
陸都、そんな事言っても明後日だよ。
体育祭。
「.....ありがと」
今、授業中だけどこれ以上二人に
気遣わせたくないし教室戻ろうかな。
「じゃぁね...」
教室にいると千年、歩夢、昴が
話しかけてくる。
いつの間にか少し仲良くなってたりするから
自分でも驚き。
「瑠羽ちゃぁん!!昴が怖ーい!!」
こうやって歩夢が抱きついてくるのも
日常になった。
「ん....昴、あんま怒っちゃ駄目だよ」
「....馬鹿が二人いると大変なんだよ...」
白崎陽には嫌われてるけど、
前みたいに睨まれる事はなくなった。
「......瑠羽」
稜は口癖みたいに用も無いのに私を呼ぶ。
「何」
「......」
「...用が無いなら呼ばないで」
たまに倉庫に連れてかれたりして、
悪い奴らじゃない事はわかったけど
やっぱり志紀の側が一番安心できる。
「るーう♪今日帰り俺の家寄ってかない?
いい事し「死にたいの?」
「.........イエ、昴様滅相もない」
こいつらの馬鹿なやりとりが蒼龍と
たまに被る。
「瑠羽ちゃん??どうしたの?」
「...なんでもない」
無意識の内に私が族潰しのターゲットを
決めるとき、最近は臥龍の敵の中でも
汚い族を潰してる。
「もうすぐで体育祭だね!!頑張ろうね!」
「ん....」
体育祭は好きじゃない。
暑いしなによち面倒くさい。
「瑠羽ちゃんは走るの速い?」
「普通...」
そういえば臥龍と蒼龍は連合を組んでた
らしい。
だから有輝や皐月達の事を知ってる。
私と志紀がいた事は知らないって
皐月から聞いた。
「俺速いんだよ!!見ててね!!」
「うん....」
「歩夢ばっかりずりーぞ!!
瑠羽!!俺も見てろよ?」
このうるささにイラっとする時もある。
「ほらあんま五月蝿いと瑠羽ちゃんが
怒るよ?」
まぁ、嫌いじゃないけど。