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ありがとう  作者: 檸檬
14/19

Fourteen




「うるさ....」



これだからあんまり蜜達と繁華街に

来たくない...パンダ達がうるさい。



「......。」



志紀も人嫌い特に女が嫌いだから不機嫌。



「ルーちゃんなんか欲しいものないの??」



それに比べて上機嫌な蜜。

パンダ達はシカトしてるけど...



「服」



「じゃ、買いにいこっか♪」



スキップでも始まりそうな勢いで

手をひかれた。



ウィーン...


「いらっしゃいませぇ〜」



ここで買うの?

こんな女の子って感じの店で?

もっとシンプルでいいんだけど...



「ルーちゃんこれ着てみてっ」



「え.....」



蜜が持ってきたのは淡いピンクの

短めのワンピース。

私にピンクは似合わないと思う。



「ね?絶対似合うから!!」



仕方ないな....

こんな可愛い顔で“ね?”なんて言われたら

断れないでしょ...



「ふぁ...眠い.....」



とりあえず志紀は眠いらしい。

大翔はニコニコしながらみてる。



「わかったよ...」



仕方なく試着室に入った。

着替えて鏡でチェックしたけど変なとこはない。

似合う似合わないは別として。



「ルー終わった?」


「うん」



これ渡した張本人消えてどこ行ったの?



「っ....!」


「え...?志紀?」



試着室から出ると志紀にすぐ戻された。

....そんなに似合ってない?



「んっ...ふ、ぅ...」


「ルー...可愛い」



可愛いってありえないし...

それよりココ店だし試着室なのにキスすると

誰かに見られる可能性があるのに...



「姫、それ蜜が買うんだって。

だからそのまま着ておいて」



ほら、大翔がいた。



「わぁ!!ルーちゃん可愛いっ!!」



きっと貴方の方が可愛いし。



「ねぇ向こうのアレなぁに?」



あの服にバッグとヒール、アクセサリーも

買ってくれてその格好で歩いてる...と、


キャァァァ!!!


叫び声?が聞こえた。



「嫌な予感...」



聞き覚えのある声聞こえるしね。

確実にあいつら...佐竹稜達。

族の名前は忘れた...



「....姫。戻る?」


「戻る」



って言って戻ろうとしたのに....

どっかの馬鹿が。



「あー!!!!あれ瑠羽じゃん!!」


「え、ほんとだ!!瑠羽〜」



椎名千年...眼がいいらしい。

ここからあそこまで結構距離がある。

人の顔が判別できない距離にいる。



「無視して」


「「うん」」


「....」



そのまま回れ右して歩いてった。



「離して」



はずなのに、

こいつなに?瞬間移動並の速さで動いた奴。

5、6秒前まで離れてたのに今私を掴んでる。

.......佐竹稜。



「無理」



うざい。限りなくうざい。



「......。」



無言で佐竹稜の手を払って私を引き寄せた

終始無言の志紀。



「ルーちゃん大丈夫??」


「うん」



蜜って過保護だよね...腕掴まれただけだし。

まぁ私の周りはみんな過保護だけど...



「姫、あいつら殺ってもいい?」


「駄目」



なんかキレてる大翔。

何に怒ってんの?



「お前らこないだもいたけど誰?」


「お前達に教える必要はない」



蒼龍は有名だったけど幹部、総長の顔は

知られてない。

だから知らなくて当然。



「なんで女なんかに...」



これも気に食わない。

こいつらに興味なんてさらさらないけど

そこらのパンダ女と同じにされてるのが嫌。



「...帰る」



こいつらに会って一気に疲れた。

もう帰りたい。



「えぇ!?ルーちゃん待ってよぉ!!」


「姫、車いる?」


「寝る...」



車使う程の距離でもないし...

歩きでいい。



「...んッ....」



何された?今。



「ばーか」



こいつに...佐竹稜に何された?





佐竹稜にキスされた....



「あー!!!!お前俺らのルーちゃんに何するの!?」


「殺す....」



私も殴りたいけど眠いしかえりたい。



「別にいい。帰りたい」


「でもっ...」


「いいって言ってるの」



別に初めてなわけでもないし、

そんな気にする事でもないと思う。



「っなんでそんな冷静なんだよ」



した本人がなにいってんだか。



「どうでもいいから」



なんか感情があるわけでもないし。

どうでもいいから寝たい。



「稜にキスされてどうでもいいっていう子

初めてみたぁ!!」


「やっぱ瑠羽いいな!!」



なにがいいのか意味わからない。



「ふぁ......」



眠い..........



「ルーちゃん、おいで」



ふらふらと蜜に寄ってった。



「寝ていいよ」



近くまでいったら持ち上げられて

横抱き....所謂お姫様だっこされた。



「ん.....」



いつもなら降ろしてっていうけど、

今は眠い。寝たい。


そのまま眼を閉じた。



ーーーーーーーーー......


蜜side



可愛いなぁ。


「ん.....」



俺の腕の中にいるルーちゃんを見て

つくづく思う。



「姫寝ちゃったし家に帰ろうか。

志紀も寝そうだし」



さっきからずっとうつらうつらしてる。

でもさすがに男を抱っこしたくない。



「ゅ、き....」



寝言、だよね....

...有輝を想ってるのは知ってるよ。

でもね、ルーちゃんが苦しんでばかりじゃ

有輝が悲しむよーーー....


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