表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/15

第3話 今はあんまり外出たくないじゃん?

 外出自粛のせいで運動不足なので、今日は異世界をふらっと散歩したいと思います。


(文章じゃなくリアルで歩きなさいよ)


 もちろんセリーヌちゃんも一緒です。


「青葉殿、私を巻き込まないで頂きたい」


「え~、別にいいじゃん。セリーヌちゃんだって運動不足でしょ?」


「私は《唯一の観測者》。運動の必要は無い」


 出ました、セリーヌちゃんの面倒くさがり。


 でも作者にそんな言葉は通用しません。


 一緒に散歩する話を書くと決まっているので、勝手に散歩に同行させます。




 どうやらこの街は港町のようで、海には大きな帆船が停泊しております。


 レンガ造りの倉庫は横浜や小樽を思わせる良い雰囲気です。


(せっかくの異世界なのに下位互換するな)


 海沿いを歩くと潮風が心地よく、爽快な気分になれます。


 セリーヌちゃんも段々と散歩が楽しくなってきたようです。


「適当なことを言わないでほしい。今の私に楽しいという感情は微塵もない」


「あれ~? おかしいな~? 何でキャラクターが作者の思い通りに動かないんだ~?」


「それはそういう筋書きだから。結局、私は青葉殿の手の平の上で転がされているだけ」


 さすが唯一の観測者。全部お見通しってわけですね!




 そんな会話をしているうちに、私たちは丘の上にやって参りました。


 港の見える丘公園です。


(だから下位互換するな)


「良い景色だね~」


 私はセリーヌちゃんに話しかけます。


「同意。歩いた甲斐があった」


 これにはセリーヌちゃんも満足したみたいです。


 いや、満足させました。


 してもらわないと困るので。


「他人にコントロールされている感覚、非常に気分が悪い」


「セリーヌちゃん。世界には、知らない方がいいこともあるんだよ」


 現実世界の私たちも、もしかしたら……。




 信じるか信じないかはあなた次第だけど、くれぐれも余計な詮索はしないようにね!


 青葉ちゃんとの約束だよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=952388122&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ