第11話 感動回なんて書きません
「全く。急にいなくなったかと思えば、道端でオリジナルソングを歌うなんて、あなたはどういう神経をしているの?」
芽生ちゃんの言葉はごもっともでございます。
「こんな作者ですみません……」
私はとにかく謝ります。
「結局、青葉殿は何を目指しているのか?」
セリーヌちゃんが質問してきます。
さあ、私は何がしたいんでしょうね。
「もちろん書籍化は目標だけど……。明確には分からないかな」
曖昧な答えしか返せないのも悔しい。
だけど、将来のことを聞かれても分からないんだよ。
自分で自分のことが、もう分からないんだよ。
「まあ、あなたの人生に登場キャラが口を出すつもりは無いわ」
芽生ちゃんはそう言って、深くは訊いてきませんでした。
これが芽生ちゃんの優しさです。
「青葉殿。この文章を書いているのは自分。自分で自分を慰めても意味がない」
「セリーヌちゃん……」
セリーヌちゃんの言うことも正論です。
そして、これは全てを理解しているセリーヌちゃんだからこその優しさなんだと思う。
「芽生ちゃん、セリーヌちゃん。私、自分のペースで頑張るよ」
私が言うと、二人はこくりと頷きました。
それからおよそ十分後。
目の前に警察の帽子を被ったペッパー君が現れました。
第二話のセリフ、「NPCはペッパー君にしといてくれよな」の伏線回収です。
「街中で歌っていたのはあなたデスカ?」
「うん、そうだけど?」
「では、あなたを署に連行シマス」
「え? いや、ちょっと待って」
うぎゃ~! また捕まった~!
こうして私は、ペッパー警部に逮捕されてしまったのでした。
ってか、私何回捕まるの!?




