第9話 プロットは頭の中にあるのです
いやぁ、ひどい目に遭いました。
長い尋問の末、何とか七海艦長から解放された私は、セリーヌちゃんと芽生ちゃんと無事に再会することが出来ました。
「芽生ちゃ~ん! 私を慰めてよ~!」
私は一目散に芽生ちゃんに抱きつきます。
すると芽生ちゃんは、私を両手で突き放しました。
「何するのさ~!」
納得がいかない私は抗議します。
しかし、反対に私が責められてしまいました。
「全く。あなたのせいで由比艦長の質問に答えられなかったじゃない」
「どういうこと?」
「私の剣の流派って何? 誕生日はいつ? 作者ならそれくらい設定しておいてくれない? 無駄に怪しまれたのだけど」
「え~? だって作中に出てこないもん。書籍化しない限り考えないよ~」
私の答えに、芽生ちゃんは呆れた顔をします。
「そんなだからいつまで経っても底辺作家なのよ」
うぐっ。正論ストレート。
「じゃあじゃあ、セリーヌちゃんはどうだった? 唯一の観測者なら淀みなく答えられたよね?」
私はセリーヌちゃんに問いかけます。
でも、セリーヌちゃんから返ってきた答えは私の期待したものではありませんでした。
「私にも答えられない質問があったのは事実。私が知ることが出来るのは存在する情報のみ。青葉殿にはプロットや設定をもっと練り込んで頂きたい」
「にゃ~もううるさい! 必要な設定は頭の中に全部入ってるの! キャラクターが作者に口出ししない!」
私は目に涙を浮かべて、二人から逃げるように走りました。




