契約成立と適当な説明
ごり押し。早く進めたい。
無惨なことになってます
『……は? 』
「いや、だから受けるって」
『いやいやいや、待ってくれ……普通即決するものじゃないよな!? 契約が終了するまで行動が制限されるんだよ!? 』
自分から持ち掛けたくせに何を言っているのだろうか?
「俺に選択肢はないんだろ? どうせ受けなきゃ他のやつが犠牲になるんだし……それに、こんな面白い体験、普通できないからな」
『……そうか……わかった。これで、契約は成立だよ』
やっとか……これでこいつから離れられる……と、思ったその瞬間。
真っ暗だった空間に、不意に一筋の光が出現する。光はどんどん増えていき……俺の足元に、先程と同じような魔法陣を形成する。
「は!? なんだこれ!? 」
『儀式さ。やっぱり、こういうときは形から入らないとね……君は、これから、地球とは違う世界に行って、"契約者"を護衛することになる。良いかい、本にかかれた文章を最初に読み上げた女性がそうだ。そのときが来れば自ずと理解できるさ』
「お前、いったい何を……」
『これにて説明は終了。君の幸せを祈っているよ』
今のが説明!?……軽く驚愕しながら、"アクマ"の声がする方を見ると……
想像していたようなゴツい悪魔ではなく……
『じゃ、頑張って』
「待て、最後まで」
『ま、それはまた今度ということで』
「やめろぉぉぉぉぉ」
俺の願いは叶わず、魔法陣は徐々に輝きを強めていき……