接続:物理理論
CLCT(Causal Latent Containment Theory)
― 前提物量・因果限界・量子相関の理論的整理
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0. 前提物量の明示
0.1 光速度 c の位置づけ
CLCTにおいて、
光速度 c は便宜的定数ではなく、前提物量である。
c は以下を同時に規定する。
•因果伝播の最大速度
•古典情報の伝達上限
•観測系が相互に影響可能な最大射程
すなわち c は
因果構造そのものの上限値であり、
CLCTの全構造はこの制約を破らない。
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1. 因果断絶範囲(Causal Disconnection Region)
1.1 定義
任意の事象 E に対し、
•E の光円錐内部:因果接続可能領域
•E の光円錐外部:因果断絶範囲
CLCTでは、
この光円錐外部を明確に 因果断絶範囲(CDR) と定義する。
CDRでは:
•古典情報は伝達できない
•操作による因果影響は届かない
•観測行為は局所的結果しか持たない
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2. エンタングルメントの再配置(パラドックス回避)
2.1 標準的量子論の問題点
量子エンタングルメントは、
•空間的距離に依存せず相関を示す
•しかし因果信号は伝達しない
という性質を持つ。
これがしばしば、
•超光速影響の誤解
•因果逆転パラドックス
•観測者中心主義
を生む。
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2.2 CLCTによる再定義
CLCTでは、エンタングルメントを次のように再配置する。
エンタングルメントは、
因果断絶範囲の「外部構造」として存在する。
重要なのは:
•エンタングルメントは
因果構造の内部には存在しない
•因果断絶範囲(CDR)の「外側」に仮定される
これにより、
•因果構造(光円錐)
•相関構造
は、同一平面に置かれない。
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2.3 情報と相関の完全分離
CLCTでは明確に区別する。
概念所属
情報(information)因果構造内(≤ c)
相関(correlation)因果断絶範囲外
操作可能性因果構造内のみ
観測結果の一致相関構造により説明
したがって、
•相関は存在する
•だが操作は不可能
•よって因果パラドックスは生じない
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3. 観測行為の再解釈
3.1 観測は因果操作ではない
エンタングルメント下の観測は、
•因果断絶範囲外構造との再接続ではない
•因果構造を書き換えない
CLCTでは、
観測とは、
局所因果構造における状態射影にすぎない
と定義する。
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3.2 波束収縮の位置づけ
波束収縮は、
•全体系の瞬時変化ではない
•因果構造外の相関構造に触れない
収縮はあくまで:
•観測系内部の状態更新
•相関構造は「参照されるだけ」
である。
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4. 因果と相関の二層構造
CLCTは宇宙を二層構造として記述する。
4.1 第一層:因果層(Causal Layer)
•制約:光速度 c
•対象:エネルギー・運動量・情報
•操作:可能
•時間:順序を持つ
4.2 第二層:相関層(Correlational Layer)
•制約:因果制約を受けない
•対象:エンタングルメント・相関
•操作:不可能
•時間:順序を持たない(非時間的)
この二層は:
•相互に矛盾しない
•直接変換されない
•混同された瞬間にパラドックスが生じる
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5. なぜパラドックスが回避されるか
CLCTでは以下を禁止する。
•相関を因果として扱うこと
•因果層に相関操作を持ち込むこと
•観測を全体系操作と誤認すること
これにより、
•超光速通信
•因果逆転
•観測者依存宇宙
は理論構造上発生しない。
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6. CLCTにおける光速度の最終的位置づけ
光速度 c は:
•相対論的制約であると同時に
•CLCTにおける理論的防波堤
である。
c を越えるのは、
•相関の記述だけ
•しかも因果断絶範囲外に限られる
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7. 理論的一文要約(物理版・改訂)
光速度 c により因果は閉じられ、
エンタングルメントはその外側に配置され、
相関は存在するが因果は侵されない。
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8. 注記
CLCTは、
•相対論を壊さない
•量子論を否定しない
•統一を主張しない
ただし、
両者を同一平面に置くことを拒否する。
これにより、
パラドックスは解決されるのではなく、
最初から発生しない。
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