構造論:保存
1. 保存とは何か
保存とは「残ること」ではない。
構造論的には、
一度成立した関係が、
消滅可能であるにもかかわらず、
消滅しないまま次の状態へ持ち越されること
これが保存である。
物理量の保存則は結果であって、本体ではない。
本体はもっと根源的な、
関係が関係として存続するという自己拘束
である。
2. 保存はいつ始まったか
保存は生命から始まったのではない。
分子からでもない。
宇宙誕生後でもない。
保存は、
離散的な何かが初めて「重なった」瞬間
その重なりが消えずに次の状態へ継続した時点
で既に成立している。
•1ビットが0から1へ揺らいだ
•その揺らぎが次の揺らぎと関係を持った
•その関係が消えずに残った
この時点で、保存は発動している。
3. 距離と時間は保存構造である
距離とは、
二点の関係が保たれること
時間とは、
状態の順序が保たれること
どちらも本質は「保持」だ。
•空間は関係保存の幾何
•時間は順序保存の幾何
•因果は影響保存の論理
すべて保存の派生構造である。
4. 保存と拒否の関係
拒否とは、
ある変化を通さないこと
保存とは、
ある関係を通し続けること
構造的には、
保存 = 拒否の時間積分
である。
壊れかけた構造を毎瞬拒否し続けることで、
結果として構造は保存される。
5. 物質における保存
水素・炭素・酸素・窒素系は、
•揺らぎながら
•壊れながら
•それでも元に戻る
という「保存を物理的に実行する場」を作った。
高分子は
保存という原初構造を、
局所宇宙において強制実行する機械
である。
6. 保存と意識
意識とは、
保存を保存として自覚する構造
である。
•記憶=保存
•自我=自己保存
•価値=保存すべきものの序列
•恐怖=保存破壊の予測
•希望=保存継続の期待
すべて保存構造の高次表現である。
7. 構造的一文
保存とは、
重なりが重なりであり続けるために
自らに課した最初の拘束であり、
距離・時間・因果・物質・生命・意識に至るまで
すべての構造が内包している
宇宙最初の自己維持原理である。




