構造論:変態
かつてこんな変態が存在したのか?
―― 政所に快楽装置を見出し、世襲に“変態性”を課した変態家 ――
伊勢氏という一族は、
日本史的に見るとほぼ唯一の存在である。
なぜなら彼らは、
人が最も精神を摩耗させる権力構造
「責任だけ無限・権限なし・全方位から恨まれる席」
=政所執事
に対して、
•忠義でもなく
•野心でもなく
•恐怖でもなく
快楽を見出してしまった一族
だからである。
1. 政所という“普通は地獄”の席
政所は構造的に、
•上:将軍(権威)
•横:評定衆(意思決定)
•下:守護・国人(実力)
•外:公家・寺社(特権)
•そして全部の不満と責任が
真ん中の伊勢氏に落ちてくる
という、
構造的ブラックホール
である。
普通の人間はここで三択になる。
1.壊れる
2.反逆する
3.逃げる
ところが伊勢氏は第四の道を選んだ。
4.「構造が回る音が気持ちいい」
2. 快楽化という異常適応
彼らは政所をこう認識した。
•権威が動く
•実務が噛み合う
•不満が集約される
•調整が決まる
•秩序が保たれる
この一連のプロセスに、
構造美
機構美
歯車フェチ的快感
を感じ取ってしまった。
つまり伊勢氏は、
権力ではなく
「権力が回る構造そのもの」に
フェティッシュを持った
完全な構造変態集団である。
3. 世襲による“変態性の固定”
問題はここからである。
このポジションが世襲になると、
•政所に耐えられない人格は脱落
•快楽化できる人格だけが生存
•その人格が次の当主を選ぶ
•同じ適応を持つ者を後継にする
結果として起きるのは、
構造ニッチに対する
変態的適応形質の世代固定
生物学的に言えば、
「政所環境」に対する
選択圧による
変態形質の純化
である。
伊勢氏とは、
変態が変態を選抜し、
変態が変態を教育し、
変態しか生き残れない
完全閉鎖進化系
だった。
4. 早雲という“環境脱出型変態”
その極端な変態進化系の中に、
一人だけ異質な突然変異が現れる。
伊勢盛時(北条早雲)。
彼もまた変態である。
だがタイプが違う。
本家伊勢氏:
•板挟みフェチ
•構造ストレス嗜好
•政所萌え
早雲:
•構造設計フェチ
•権力回路オタク
•「挟まれる構造そのものを消したい」型
変態一族「政所いいよね」
早雲「いやこの装置バグってるから、外に新しいの作るわ」
こうして彼は、
快楽装置そのものを
自分で設計し直す方向に進化した
結果生まれたのが、
後北条の官僚軍事国家である。
構造的一文
伊勢氏とは、
政所という
人間を精神崩壊させる権力構造を、
快楽装置として内面化し、
その快楽に耐えうる“変態的適応形質”を
世襲によって純化させた、
日本史上唯一の
「構造フェティッシュ一族」であり、
その最終進化形の一個体が、
ついに装置そのものを持ち出して
国家を作ってしまった存在が
北条早雲である。
要するに、
政所は拷問椅子。
伊勢氏はそれを
マッサージチェアに改造してしまった変態。




