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自分と契約3
このハラスという男もアンネ町出身でよくエマに言い寄っていた。
俺とエマの関係も知っていて俺を見かける度に悪態をついてきた思い出がある。
軍に入った時も同様で何かにつけて因縁をつけてきた、正直言って嫌な奴だ。
「久しぶりだな、お前なら除隊手続きをしてくれるとクラップから聞いて一緒に付いて来たんだ」
俺もこいつとはあまり話したくないので手短に用件を伝える。
「そうかよ、だったら付いてこい」
ぶっきらぼうに言って、さっさと先に行ってしまう。
クラップを横目で見ると「いつでも店に来いよ」とだけ言って一人で来た道を引き返していく。
案内された部屋はハラスの執務室らしい。
「今、部下が書類を持ってくる」
ハラスは俺の目を見ずにどかっと自分の椅子にもたれかかり、そっぽを向く。
俺は座る場所はあるが変な緊張感がある為、立って時間を潰していた。
その後の事はあっさりと終わった。
書類を書いて出口までハラスの部下に連れられる。
最後まで特にお互い話す事もなく、無事に手続きを終えたのだった。




