過去と契約5
それから二年間俺は先生の元で働き多くを学んだ、このままこの場所で余生を過ごすのも良いかも知れないと考えていたが俺は故郷へ戻る決断をする。
「君がいなくなると寂しくなるな」
「この二年間で先生から多くの事を学ばせて頂きました、ありがとうございます」
「けど、俺はこの二年間で故郷の事を忘れる事は出来ませんでした、生き残った俺にしか出来ない事があるので俺は故郷に戻ります」
「機会があればいつでも来なさい私達はいつでも歓迎するよ」
一通り先生と話を終えたのを見計らってフェルモとミエーラが話しかけてくる。
「おい、来る時は土産話の一つでも持ってこいよ」
「土産話なんて無くてもあんた達揃うとうるさくなるから良いんじゃない?」
ミエーラとの一件があってからミエーラとは勿論だがフェルモとは話すようになった、最初はライバル視され事ある度突っかかってきて面倒くさかったが、俺の存在が彼の向上心を高め努力する様は俺の刺激にもなりお互いに競い会う仲となった。
「おい、フェルモ俺と次会う時はミエーラとの関係を両親に話せてるといいな」
「うるさいな、タイミングとかあるだろ」
二人で最後のひそひそ話を始めた様子を見てミエーラは「また始まった」と呆れ顔だ。
その様子を見て皆笑っていた、ここは温かで居心地の良い居場所であった。
こうして俺は自らの夢、いや忘れられずにいたエマとの約束を叶える人生が新たに始まったのだ。




