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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
最終章 捜査その10:僕は美少女姫様と異世界で刑事をする!

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第28話 砂塵吹き荒れるエリア51!:その6 先ずその愛する所を奪わば、即ち聴かん

「レオニード。大人しく投降しろ! さもなければ、……」


 僕は、倒れ伏したロボットを見下ろして、降伏勧告をした。

 ロボットの腰部には、僕が突き刺した(パイル)が3本深く突き刺さっており、そこから火花も噴出している。


「こちらチエじゃ。タケ殿が破壊したのは、ゴレム号の急所なのじゃ。もはや動けまい。後、周囲の兵も片付けておいたのじゃ。もう狙撃もあるまいが、油断するで無いのじゃ!」


「了解です。さて、どう動くのかな?」


 デビットの元で秘書をしていたチエは、敵兵器のスペックを完全に把握しており、僕達はそれに勝てるような装備で戦いに挑んだ。


 ……つまりは、敵を知り己を知らば、ってヤツだね。


「タケや、此方(こなた)がレニューシカに声を掛けても良いのかや?」


 「スポッター」として僕に随伴していた魔族少女は、恐々と声を出した。


「そうですねぇ……。CP及びチエさん。もう『種明かし』して良いですか?」


「こちらチエじゃ。もう十分じゃろ。リーヤ殿、頑張って説得するのじゃ!」


「皆の衆、ありがとうなのじゃ! 此方頑張るのじゃ!」


「では、リーヤさん。マイクどうぞ!」


 リーヤは、レオニードへと話し出した。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「レニューシカや。此方(こなた)は其方と再会できたのが嬉しかったのじゃ。じゃが、其方は変わり果ててしまい、此方の愛したレニューシカでは無くなっておったのじゃ」


 リーヤは直接レオニードと顔を合わせて話し合いたいと言い、皆の確認・許可を取って操縦席(コクピット)から出た。

 因みに、今回のM2号に僕達は直接搭乗していない。

 異空間に作られた操縦席から遠隔操作をしていたのだ。

 だから小柄な機体なのに複座だったし、どんな高機動を行っても加速度によるGの心配が無い。


 ……その代わりに3D酔いしそうになるんだけどねぇ。頑張って練習して鍛えたのと、操縦席を少し動くように作ってくれていたので、最初よりは操縦しやすかったよ。ありがとうね、チエさん!

 〝どういたしましてなのじゃ! 今はそれよりリーヤ殿を守るのじゃ!〟


 内心呟きに毎度突っ込むチエに苦笑して、僕は愛用ライフルの銃口を敵ロボの操縦席付近へと向けた。


「レニューシカ、出てきて此方と話をせぬか?」


 リーヤが、レオニードへ声掛けをした直後、どんと爆発ボルトが起動、ゴレム号のコクピットハッチが吹き飛んだ。


「あ、危ない!」


 僕は破片がリーヤに当らないように彼女の前へ飛び出したが、破片はカチンと僕のずいぶんと前で弾かれた。


「タケの方が危ないのじゃ! 庇ってもらって嬉しいのじゃが、此方には魔力シールドがあるじゃから、安心するのじゃ!」


 リーヤは僕の顔を見上げて、うふふと嬉しそうに笑う。

 久しぶりの魔の魅惑な笑顔に、僕も嬉しくなった。


「ど、どうしてリーレンカがそんなところにいるんだ!? さっきまで私と一緒にデビット様の処にいたはずなのに?」


「それは影武者なのじゃ。随分と前から此方は入れ替わっておったのじゃ、レニューシカや」


 コクピットから這い出したレオニードを、悲しそうな瞳で見るリーヤ。

 そう、リーヤは作戦が開始される一週間程前から、僕達と合流していたのだ。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「今日は、いきなりの呼び出しですまぬのじゃ。事態が好転したので全員の招集を行ったのじゃ!」


 アメリカへ出陣する一週間程前、僕達は岡本家に集められた。

 その岡本家は、いつもよりも強固な次元結界に包まれていて、門扉以外は周囲から見えない風になっていた。

 更にポータルで必ず移動してくる事という指定まであった。


「今日は妙に警備や防御が厳しいのですが、召集理由が原因なんですか?」


「カンが良いのじゃな、タケ殿。今日以降、作戦成功まで当家を要塞とするのじゃ! 今日の報告は、作戦における第一目標が無事に成功した事なのじゃぁ!!」


 妙にテンションが高いチエ、よほど作戦成功が嬉しいのだろう。

 僕は、事前に聞いていた作戦内容を思い出す。


 ……えっと、今回の作戦はリーヤさん奪還して、アメリカへ強襲して軍事演習中のデビット達の身柄を押さえる。同時作戦でデビットの研究施設へ侵入して悪行の証拠確保と施設破壊、更に異世界帝国首都で踏ん反り返っている裏切り者の皇帝代行から皇帝の椅子を奪還だったっけ? 第一目標って言えば……、!


「ま、まかさチエさん!」


「そのまさかなのじゃ、タケ殿! さあ、姫様の帰還なのじゃぁ!!」


 皆が集まる大広間の壁にドアが現れ、開いたドアからスゴイ勢いで真紅のドレスが飛び出し、僕へと飛びついた。


「タ、タケぇぇぇぇ!!!!」

「り、リーヤさーーーーーーーん!」


 僕の胸の中に美幼女、いや美少女が飛び込んできた。


「ずっと、ずっと、会いたかったのじゃぁぁぁ!」

「それは僕もです!」


 僕は、ぎゅっとリーヤを抱きしめた。

 心なしか、いや確実にリーヤは成長していた。


「リーヤさん、随分と成長なさったのですね」

此方(こなた)、タケの伴侶として相応しい姿になる様に頑張ったのじゃ!!」


 一年前までは幼女と少女の間、小学4年くらいのプレティーンという姿だったリーヤ。

 今ではローティーン、小さめの中学1年生ってくらいには成長していた。


「ちょ、リーヤさん。少し離れてくれませんか? あ、あのぉ」

「何が悪いのじゃ! 此方、もう一生タケから離れないのじゃぁ!!」


 リーヤが成長したのは、身長体格だけではない。

 女性としての「象徴」も、もちろんなのだ。

 そして、その「象徴」、なんでも出来る「ふくらみ」をリーヤは、僕の身体にぎゅっと押し付けてきた。


「だってぇぇ……。リーヤさん、当っているんですけど?」

「此方、ワザと当てているのじゃ! このままR18展開もOKなのじゃぁ!」


 どうやら、リーヤは暴走状態。

 このまま僕を押し倒す勢いで、鼻息も荒い。


「リーヤ殿、さすがにそれはダメなのじゃ! ワシ、各方面からお叱りを受けるのじゃ。それにR18では、『ここ』に居られなくなるのじゃ」


「そうよ。もうこれからは、ずっとタケシ君とリーヤちゃんは一緒。慌てないでね。事件は解決していないし、お父様達の許可もまだでしょ?」


「リーヤ、今は辛抱しなさいね。わたくしから、ザハール様にナイショ通信しておきますから」


 意味不明なチエは放置しておくとして、マユコはリーヤにそっと寄り添って彼女の頭を撫でながら説得し、更にマムもモニター越しにリーヤを制止させた。


「うみゅぅぅぅ。此方、しょうがないから辛抱するのじゃ! タケ、これからも宜しくなのじゃ!」

「はいです!」


 僕達は、そっとキスをした。

 もちろん周囲からは、黄色い声が聞こえた。


「さあ、ここからが逆転劇のスタートなのじゃ!」

「おー!」


 チエの掛け声で全員が勝どきを上げる。


 ……もう僕は無敵、絶対にリーヤさんを守るぞー!


 こうやって僕達は、再び再会したのだった!

「残る仕込みは、リーヤ殿の影武者が誰かなのじゃ!」


 さて、チエちゃんの悪巧みは、どうなるのやら。


「今回のロボも頑張ったのじゃ! OMGを参考にして遠隔操縦方式にしたのじゃ。その分、小型化にも成功したのじゃ。凄いのじゃぞ、次元石を利用して半分別空間へ質量を持っていったので、ヒッグス場の影響が減って慣性制御も万全なのじゃ!」


 チエちゃん、ヒッグス機構も理解しているんですね。


「某KMFもヒッグス場に干渉をして慣性制御や飛行をしておったのじゃ! ワシ、色んなアニメからでもネタを掴むのじゃ!」


 とまあ、チエちゃんに設定語らせたら延々と話しそうなので、今日はここまで。


「続きは明日の更新を待つのじゃ! ブックマークに評価もよろしくなのじゃ!」


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