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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
第6章 捜査その6:日本ドタバタ観光編

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第61話 「海ほたる」での戦闘:その2「海ほたるへ進入!」


「では、そろそろ僕達も出陣しますよ。コウタさん、陛下を宜しく御願い致します」

「おう!」

「大丈夫かなぁ。ボク、フォローするね」


 僕はポータル室から出る前に、コウタに少年皇帝の事を頼んだ。

 そこが不安なナナは助けてくれるらしい。


「タケ、僕を信用していないのかい? 大丈夫、伊達に邪神と戦っていないから。そうだ、リーヤ。イイ事を教えてあげるよ」

「何なのじゃ、陛下?」


 陛下は少年っぽい顔で僕をからかう。

 そしてリーヤの耳元に近付いて、何かひそひそ話をした。


「なんとぉ! そんな方法があるのじゃな、陛下?」

「もう十分に魔力運用できているリーヤならできるよね。タケをソレで助けてあげてね」


 ビックリしているリーヤに、イタズラ少年の顔で話す皇帝陛下。

 その様子は、お互いに美形なだけにお似合いなのだ。


 ……僕ではリーヤさんとは外見は釣り合わないからねぇ。こればっかりはしょうがない。内面で釣り合えるようにがんばらないと!


「ほう、タケ。此方(こなた)が陛下と仲良う話しておるのを見て、嫉妬(しっと)をしたのかや?」


 実に小悪魔っぽい表情で僕をからかうリーヤ。

 その様子は、実に愛らしい。


「そ、そんな事ないですってば。さあ、皆さん。気合入れていきますよ。あれ? 僕が仕切っちゃダメですよね、マム、アヤメさん、陛下」


 つい流れで仕切っちゃっているのに気がついた僕は、指揮官達に意見を聞く。


「そうねぇ、今回はタケの方が上役ですの。だから、わたくしは構いません事よ」

「タケシくん。わたしは捜査室の皆さんの力を完全には把握していないから、『海ほたる』潜入まではわたしが指揮するけど、後は貴方に任せますわ」

「タケ。最初から余を自由に使えと命じたよな。という事で、僕を使いまわしてね」


 ……はぁー。このお気楽指揮官共はぁ。全員、前線で戦いたい人達だものね。もーしようがない。やるだけやりますか。


「はい、分かりました。陛下はコウタさんやナナさんの言う事をちゃんと聞いてください。ドラゴンを制圧後は、リタ姫と一緒になってゲート防衛と『海ほたる』奪還・アクアブリッジ確保部隊に分かれて下さい。そちらの分割は現場のナナさんに任せます」


「りょーかい! ボク頑張るね」

「なんで、そこで俺じゃないのかなぁ」

「だって、コウ兄ぃ。すぐに突撃するもん。指揮は後方でどーんとしてなきゃ!」


 夫婦(コウタ・ナナ)が夫婦漫才を始めたので、そちらはナナに手綱を任せた。


「こちらですが、マムとアヤメさんは前方で敵の制圧、ギーゼラさんは影潜りで先行して情報収集と敵を混乱させて下さい。ルナさんも天井などから先行偵察しつつ、敵の無力化・捕縛を御願いします」


 高速剣戟が得意なマム・アヤメは、敵の制圧にぴったり。

 特殊移動が可能なギーゼラ・ルナは、先行させて偵察をしてもらった方がありがたい。


「ヴェイッコさんは僕とリーヤさんの護衛を、リーヤさんは随時魔法攻撃、僕は後方で指揮をしつつ支援狙撃します。これで良いですか?」


 後は随時状況に合わせて動けば良い。


「そうねぇ。アヤメ様、これでいいかしら?」

「はい、エレンウェ様。わたしも問題ないですわ」


 本来、指揮をするべき2人だけど、根は前線志向だから、こうなるのは当たり前。


「ルナっち、今回も頼むね」

「うん、ギーちゃん!」


 飛竜戦でも組んでもらった2人は、きちんと動いてくれるだろう。


「拙者は、いつでも何でもタケ殿の指揮でするでござる」

「此方も、タケの指揮で仕事をするのが梳きなのじゃ!」


 ……この2人は、最初から問題ないよね。


「では、行きましょう!」

「おー!」


  ◆ ◇ ◆ ◇


「総員、傾注! 『海ほたる』で状況が動いた。まもなく『風の塔』から部隊の侵入が可能になる。各員、準備を!」


 ヘリコプター搭載型護衛官(DDH)「いずも」のブリーフィングルームにて、戦闘部隊指揮官の中尉から説明が始まる。


「すいません、中尉。状況をもう少し詳しく教えて下さい。このままじゃ、部下に死んで来いって言わなきゃならないんです。ドラゴンやら沢山の武装兵士の中に、突っ込めとは言えないです」


 陸自少尉が、海自中尉に質問をする。


「そうだな。警察の方々も居るんだ、説明は必要だな。これは俺の独自判断で情報開示をする。事件が終わって公式発表があるまでは、部隊外には漏らすなよ」


「はい!」


 少尉は、中尉が真剣な顔を崩して話し出したことに安心したが、次の瞬間驚いた。


「えー! もうドレイクは退治済み、警察の特殊部隊手伝い(タクト)主婦(マユコ)が撃退したんですって!!」


「ああ、ついでに言うなら作戦は9年前に現れた『異形の女神』様が指揮をして進入、既にトンネルまでの通路を確保済みだそうな。あ、犯人共も殺さずに全員逮捕済みだってな」


「はぁぁぁ???」

「あの女神様が来てくださったんだ!」

「女神様ってあの超美人の!!」


 別の意味でブリーフィングルームは盛り上がった。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「さあ、ここからが本番よ」


 僕達は、上でのドラゴンと陛下達の戦いの隙をついて、「海ほたる」への連絡道を進む。


「そろそろ、テログループも大慌てのはず。この混乱を生かして、まずは人質の居る場所を探すの。たぶん大きなフロアーに(まと)めているはず。可能性としては5階の展望デッキ辺りか4階のショッピングフロアーかしら?」


 アヤメの指示でイルミネーターに「海ほたる」のフロアーマップが映る。


「5階のデッキは狙撃がしやすいので犯人は居たくないでしょうね。なら4階でしょうか。これ間に大きな吹き抜けがあるので、気をつけないと移動中に撃たれますよ」


 僕は狙撃手としての意見を言う。


「なるほど。タケシ君、さすが狙撃手としての勉強もしているのね。じゃあ、そういう事に注意しましょう。移動は非常用階段を基本使用。注意して移動しましょう」


 僕達はリーヤによる不可視フィールドに包まれて、「海ほたる」1階大型車駐車場に入る。


 ……いよいよ実戦、こんな卑怯な犯人達を許さないぞ!

「さて、ワシらは一仕事終ったのじゃ。トンネルまでには大した兵も居らぬかったし、シンミョウ殿のシールドでごり押しすれば、いかなAKでも問題ないのじゃ!」


 チエちゃんが居れば大抵なんとかなるでしょ?


「そりゃワシが虐殺して良いのなら、施設ごと一瞬なのじゃ。それがイヤじゃから、少しずつやっておるのじゃ。そうそう火災もタクト殿が鎮火させたのじゃ。もうすぐ消防・救急隊も現地に到着するのじゃ。これでまずは一手勝ちなのじゃ!!」


 テログループって間が悪いですよね。

 いくらドラゴン持ち出しても、この面子を怒らせたら無意味なのに。


「そこは作者殿が悪いのじゃ! はようリーヤ殿を活躍させるのじゃ!」


 はいはいです。

 お2人からファンアート貰っているのですから、活躍させないとね。


「ワシ、別に羨ましくはないのじゃぞ!」


 はいはい、分かりました。(笑)

 では、明日の更新をお楽しみに。

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