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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
第6章 捜査その6:日本ドタバタ観光編

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第51話 美幼女は、義理の妹と風呂で語り合う。

 わたくしは、タケのお母様の紹介して下さった料理店で、この地(四国)の幸を存分に味わわさせて貰った。


「ではワシらは、別に宿を確保しておるので、タケ殿。リーヤ殿を宜しくなのじゃ!」


 魔神将(アークデーモン)チエは、タケになんでもないかのように話す。


「え、どうやってここから移動するのですか、チエさん? まさかテレポート?」


「既にレンタカーを用意してもらって居るのじゃ! ここからは運転代行でホテルまで送ってもらうのじゃ! まあ、ワシは今日は呑んでおらぬし、一応運転免許も持っておるが大きい姿に変身するのが面倒じゃし、ホテルの監視カメラにワシが変身する証拠を残すのも危険じゃからな。第一、細かい土地勘が無いところでテレポートなぞする訳無いのじゃ! もう一つ言うなら、飛行なぞもっとせぬぞ」


 タケの疑問にチエは答える、完全に準備済みと。

 さすがにお店で堂々とわたくし同様、地球人の小学生に見えるチエが飲酒をするはずもない。


「チエさん、どうやって運転免許なんて取ったんですか?」

「ワシ、岡本家に入る時に戸籍を偽造したのじゃ! 10年まえに19歳で登録したから、戸籍上今ワシは29歳なのじゃ!」


 タケの呆れる顔を見るに、チエはかなり力技をしたらしいことは分かるのだが、詳しい意味がわたくしには分からない。


「ま、まあ過去の事はもういいです。でも、いきなりウチに泊めるなんて……」

「あら、タケシ。母さんはずっと前からチエちゃんに頼まれているわよ。リーヤちゃんを泊めてあげてって」


 お母様、既にチエと打ち合わせ済みらしい。

 お母様は、わたくしにウインクをして、ガバっとわたくしをハグしてくる。


「だってぇ! こんな可愛いコがウチのタケのお嫁さんになるのよぉ。一晩みっちりと、なれ初めとか聞きたいもん」

「あー、おかーさん。酔っ払っているのぉ。もーしょうがないなぁ、じゃーワタシもー!」


 そしてカナも一緒になってわたくしをハグしてくる。


「はあ、しょうがないなぁ、母さん。はい、了解です。では、チエさんもお気をつけて」

「おう、明日朝にまた連絡するのじゃ!」


 チエは、他の皆を引き連れて駐車場に泊めてあった大型バンに向かう。


「リーヤ、頑張ってね!」


 マムは顔を朱に染めたまま、大きな声でわたくしを声援してくれた。


「はいなのじゃ!」


  ◆ ◇ ◆ ◇


「うわー! 背中の羽や尻尾ってこんな風になっているんだぁ。おねーちゃん、肌まっしろですべすべぇ!」

「ちょ、くすぐったいのじゃぁ!」


 今、わたくしはカナと一緒に入浴をしている。

 タケの実家はリフォームをされたとかで、わたくしがポータムで使っているユニットバスよりも大きく綺麗な風呂だ。


「リーヤおねーちゃん、眼をつむっていてね。髪の毛流すからね」

「うむなのじゃ!」


 シャワーから出る湯で、泡がわたくしの頭髪から流される。


「おねーちゃんの髪の毛、サラサラだよね。とっても綺麗」


「ありがとうなのじゃ! 今度は此方(こなた)が、カナの髪を洗うのじゃ!」


「じゃーお願い、おねーちゃん」


 シャンプーの容器から手に洗浄液を取り出し、泡立ててから濡らしていたカナの髪の毛に塗る。


「おねーちゃん、上手いね」


「そうなのかや? 此方、実は他人の髪の毛を洗うのは初めてなのじゃ!」


「そうか! おねーちゃん、御貴族様だもんね。いつもはメイドさんとかに洗ってもらっているんだ」


 わたくしよりも少し長く、ほんの少し茶がかったカナの黒髪を洗うわたくし。


「そうじゃな。ポータムで1人暮らしをし始めるまでは、何もかも従者にしてもらっていたのじゃ!」


「でも、その割には何でも出来るおねーちゃんはすごいよ」


 カナは、わたくしに対して何でも好意をもって接してくれる。


「カナ、どうして此方に優しいのじゃ?」

「ん、どうしたの? おねーちゃん」


 わたくしは、シャワーでカナの髪の毛を流しながら聞いてみた。


 ……此方、不安なのじゃ! あまりにうまくいきすぎなのじゃ! それにカナやお母様からタケを奪うのじゃぞ、此方は。


「此方、地球の人達から見ればバケモノなのじゃ。そして、いきなりカナの兄を奪ってしまい、勝手に姉の座に居座った、いわば異物なのじゃぞ?」


「へー、おねーちゃんは、そんな風に思っていたの?」


 カナは、一切そんな事を考えていないように不思議そうに話す。


「そりゃ、最初はびっくりしたよ。おにーちゃん、騙されていないのかな、とか。それに小さいけどすっごい美人さんで御貴族様、どうしておにーちゃんがこんな子に気に入られたのかなってね。あ、おにーちゃんがロリータ趣味なのは、もっとびっくり!」


 カナは最後に笑いながら、わたくしに話す。


「でもね、実際に会ってみたら、とっても小さくて、とっても可愛くて、おにーちゃん好き好きオーラ一杯で、とってもいい子なんだもの。嫌ったり怖がる要素なんて何処にも無いよ。それにこうやって態々言わなくてもイイ事聞いてきてくれるのって、ワタシの事も心配してくれるんでしょ?」


 髪を洗い終わったカナは、わたくしにキラキラとした笑顔を向けてくれる。


 ……ナナ殿が「ひまわり」なら、カナは「コスモス」じゃな。


「だからね、おねーちゃんは心配いらないの。そりゃ、おにーちゃんと会えないのはワタシ寂しいけど、時々はおねーちゃんと一緒に帰ってくれるでしょ。なら、問題ないもん。おにーちゃんとおねーちゃんが幸せなら、それが一番だもん!」


 カナ、目じりに涙を貯めてわたくしに笑いかけてくれた。

 わたくしは気がついた、カナも不安だったのだと。


「もちろんなのじゃ! 此方はカナの義姉(あね)なのじゃから、カナやお母様含めてタケを守るのじゃ! そうじゃ、今度はお母様とカナを此方の両親に紹介するのじゃ! 両家顔合わせなのじゃぁ!!」


「えー、異世界のお城とかに行けるのー! ワタシ、友達に自慢できるよぉ!」


 カナ、今度は浮かれてぴょんぴょんする。

 そして、その豊満な胸も一緒に揺れる。


「カナ、此方良い姉になるのじゃぁ!」


 わたくしは、カナの胸に飛び込んだ。


「うん、宜しくね。おねーちゃん!」


 カナは優しくわたくしを抱き返してくれた。

 今回はリーヤちゃん視点でお風呂シーンを描いてみました。

 いやー、案外筆?が伸びてお風呂に一緒に入るというプロットだけで1時間ちょいで書けちゃいました。


「乙女の入浴シーンを書くとは、作者殿はハレンチなのじゃ!」


 えー、イヤらしくは描いていないでしょ、チエちゃん。

 これでも作者は上品ですよ。


「それはそうなのじゃが、これ映像化されたときは、湯気一杯じゃぞ?」


 そんなあり得ない事心配無用です。(笑)


「そうかのぉ。ワシ、書籍化で登場とか夢じゃぞ」


 まあ、そこは作者も否定しないけどね。

 では、明日の更新をお楽しみに。

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