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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
第6章 捜査その6:日本ドタバタ観光編

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第45話 新米騎士爵は、大橋を渡る。

「これは! もしかしなくても、ア○パ○マ○列車なのかや!」


 リーヤが駅のホームで大きく叫ぶ。

 茶屋町駅の次、児島駅に入ってきたのはJR四国8000系ア○パ○マ○列車。

 スタイリッシュな外見に全面に描かれたア○パ○マ○のイラスト。


 ……新幹線でもエヴァとかキティのラッピング塗装しちゃう日本だものね。


「うわぁ、可愛い列車だぁ。アタイこれ好きになりそう」

「拙者もびっくりでござるよ」

「わたしぃ、一度乗ってみたかったんだぁ。チエお姉さん、ありがとー!」

「日本が誇る幼児アニメの傑作よね。確か作者は四国は高知県出身だったのはず、タケそうよね」

「ねえ、フェア。これすごいわ」

「おかーたま。ぼく、これにのれるの!」

「可愛いものと鉄道の融合とな。タケ、余はますます日本が分からぬ。先程の刀の様な古代からの伝統を守ろうとするのと、科学文明に可愛いものを合わせる感性。これはどう判断すべきなのかぁ!」

「陛下、落ち着いてください。他の乗客の方のご迷惑になります」


 ウチの面子、すっかり興奮状態。

 僕も良く外側からは見ていたけど、実際に乗るのは今回が初めてなのだ。


 ……キャロリンさん、さすが日本アニメ通。やなせたかしさんの出身地までご存知なのね。


〝タケ殿、どうじゃ! ワシ、時刻表と睨めっこしたのじゃ!!〟


 チエはドヤ顔で僕に念話(テレパス)を飛ばしながら、皆に列車に早く乗るように急かす。


「この電車は、そう長い時間止まらないのじゃ。グリーン席を確保して居るのじゃから速く乗るのじゃ!」

「はーい」


  ◆ ◇ ◆ ◇


「一号車には色々仕掛けがあるのじゃが、今回はお子様客を優先してグリーン席にしたのじゃ。まずは、今から駅弁とお茶を配るので。これを食べるのじゃ。その後は、目的地に着くまでは1号車を見に行ってもいいのじゃ!!」


 チエは、席に座った僕達に、異空間(四次元○ケット)から取り出して駅弁とペットボトルのノンカフェインお茶を配った。


 ……なるほど、事前購入して異空間に冷やして保存していたのですね。芸が細かいですねぇ。


〝ワシ、これでも色々考えておるのじゃ!〟


 チエが配った駅弁は「ちらし寿司」、これなら温めなくても美味しいし、魚いっぱいで見た目も綺麗だ。


「これ、綺麗なのじゃ! 食べて良いのかや?」

「はい、どうぞ」


 さっそくリーヤが食べるのに躊躇したが、僕の一言で食べ始め、後は毎度の「美味しいのじゃぁ!」となった。


 ……これ、容器が桃だから可愛いんですよね。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「あ、なんじゃ! ここから先は海なのかや!!!」

「すっごーい! 両側が海と沢山の島だぁ! カンナちゃん、海だよぉ」

「拙者、感動でござる。これが瀬戸内海でござるか!!」

「フェア、お船が見えるわよ」

「うん、おふねいっぱーい!」

「タケよ、これは橋なのか!? 海を渡る橋に鉄道とは!!」

「陛下、これは凄すぎて帝国導入は無理でございます」


 「しおかぜ」ア○パ○マ○列車は、瀬戸大橋を通過中。

 今日は天気も良いので、車窓の両側から橋の構造体越しに瀬戸内海が見える。


「皆さん、これが瀬戸大橋です。今から40年程前に出来た鉄道と自動車道併用橋として地球最長の橋です。確か全長が12km、僕達が日本に降り立った時に横にあった『海ほたる』と木更津を結ぶ橋よりは3倍ほど長いはずです」


「これはどうやって造ったのじゃ? 海の上を橋を通すのは大変なんじゃろ?」


 リーヤは僕に聞く。


「島があるところは島を足場に、そして島が無い部分にはコンクリートで人口の足場を作って海に沈めています。そこに橋脚、橋の脚を造り、上は吊り橋構造で造っていると聞いています」


 海水浴の時に説明したが、昭和30年の瀬戸内海での紫雲丸海難事故が瀬戸大橋建設のきっかけにもなっている。

 あの時、乗り合わせていた修学旅行の小学生、特に女の子が沢山犠牲になった。

 また前年(昭和29年)には青函連絡船洞爺丸海難事故が発生して、こちらでも沢山の人が亡くなり、後の青函トンネル建設構想が現実化した。


「確かに船が沢山通っておるが、こう島が多いと運行ルートも限られる。そこに霧で前が見えなければ衝突事故が起きるのは十分ありうるな。現場を見れば納得だ。帝国に橋をそのまま導入は出来ぬが、交通インフラとやらを考えるきっかけにはなりそうだ」


 陛下は、橋の下を通る船々を見ながら、色々と考えたようだ。


「ええ、道路とか鉄道、インフラは大事ですね。陛下、お考えがあれば僕はいくらでも協力致しますからね」


 僕は異世界帝国の人々が少しでも便利になる事を願った。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「さあ、四国に入りましたよ。ここから30分少しで僕の地元に着きますからね。チエさん、ここからの計画はどうなっているのですか? 先程、妹に連絡したらどうも既に色々準備中って聞いているんですが?」


「そこはお楽しみなのじゃ! うふふ、ワシはタケ殿の地元に一度行って居るのじゃ! 先日会うた(会った)タクト殿、カズミ殿、マヤ殿の地元が同じ市内じゃ。山の中、高速のインターがある処から県境付近じゃったがな」


「えー、じゃあお茶の里の?」

「うむ、そうなのじゃ!」


 世間が圧倒的に狭い、市内に精霊術の家系が居るとは夢にも思わなかった。


「まあ、そこは『第四の壁』の向こう側がワンパターンなだけじゃな」


 チエは、また意味不明な事を話す。

 一体、「第四の壁」の向こうとは何を意味するのだろうか?


「と言う事で、駅を降りたらタケ殿の実家まではゆっくり徒歩移動なのじゃ。夕飯は、タケ殿のご母堂ご指定の海鮮酒場でじゃ。瀬戸内の魚はうまいのじゃぞー!」


 どうやら、チエは既に僕の母や(カナ)と連絡済みのようだ。


「チエさん、どこまで先回りしているんですか?」

「そりゃ、千手先までじゃ! というのは冗談じゃが、今回の企画開始時点から既にタケ殿のご実家とは連絡済なのじゃ!」


 僕には一切内緒で事態は進行していたらしい。


「まあ、安心するのじゃ! タケ殿とリーヤ殿が上手くいくようにしておるだけなのじゃ!」

「ふむ、余も気になるな。帝国と日本の関係改善にも、この縁談は上手くいかねば。チエ様、頼むぞ!」

「あーん、此方。今から緊張するのじゃぁ!!」


 どうも僕の思惑は完全無視で行くらしい。


 ……まー、いいか。僕もリーヤさんの写真とかは送っているし、これで上手くいくなら何も問題ないや!


「タケぇ、此方どうしよー!!」


 リーヤの叫び声が、「しおかぜ号」車内に広がった。

 さあ、タケくん達は四国入りしました。

 一体、タケくんの地元はどこでしょうか(笑)


 瀬戸大橋、「結城友菜は勇者である」でも第一期OPに出ますし、「鷲尾須美は勇者である」では戦場になりました。

 銀ちゃん最後の場所でもありますよね。

 以下写真のように瀬戸大橋記念公園や途中の与島サービスエリアで綺麗に見えますので、どうぞ!


挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)


「そろそろタケ殿には、こちらに気が付きそうなのじゃ!」


 それはチエちゃんがメタフィクションな話題を毎回振舞うから悪いんでしょ。

 そろそろ注意してね。


「はいなのじゃ、では、明日の更新をお楽しみになのじゃ!!」


 あーん、また作者の言葉取ったぁ。

 ぐすん、しょうがないので、ブックマーク、評価など欲しいので宜しくです。(笑)


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