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僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜  作者: GOM
第6章 捜査その6:日本ドタバタ観光編

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第8話 美幼女は、温泉で魔神と仲良く「山登り」する。

「これはすっごいのじゃ! 全部がお湯なのかや? まるで小さな池なのじゃ!」


 わたくしは、眼の前に広がる湯船に感動をした。


「リーヤ殿、これこそが日本の風情、露天風呂なのじゃ。この湯の効能には様々あるがメタケイ酸が多くて、美肌効果が抜群なのじゃ!」

「美肌とな。それは面白いのじゃ! タケにピカピカになった此方(こなた)を褒めてもらうのじゃ!」


 この温泉付き保養所、チエをご神体とする宗教団体が保有する施設らしい。

 コウタと共に教祖を救って、それからの付き合いだとか。


 ……これだけお人好しのお節介焼き、例え魔神(デーモン)でも信仰する者が居ってもおかしくないのじゃ。


「これは良いお湯ね、ちょっと日焼けしたところがピリピリしちゃうけど。フェア、おぼれないように注意してね」

「はい、おかーたま」


 マムは息子(フェア)を抱き、そのエルフにしては豊満な胸を湯に浮かべている。


「アタイ、こんな大きな御風呂初めてだよ。でも気持ち良いね。村にでもこういう施設作ったら、皆喜ぶかな?」


 ギーゼラは、湯船の縁に座り、ぱちゃぱちゃと脚で湯を叩く。


 ……ギーゼラも身長が此方とはそう変わらぬのに、良いモノ(バスト)をお持ちなのじゃ。


「ギーゼラちゃん、そういう事ならチエちゃんに相談したら良いわよ。資金関係から工事関連まで相談に乗ってくれるわ」

「そうなんだ。ウチの村、この間の鉱毒事件で大変だったから、そっちの改善でも手伝って貰えたら嬉しいな」

「了解なのじゃ! また近日中に現場を見に行くのじゃ!」


 とても孫が生まれそうな年齢とは、肌やスタイルから一切思えないマユコ。

 ギーゼラの希望をチエに話を振りつつ、ゆったりと湯を楽しんでいる。


 ……もうこちらは圧倒的過ぎて地球でいうところのアルプスというレベルかのぉ。


「お母さん、チエ姉ぇにこれ以上負担かけないでね。ギーちゃんの村はコウ兄ぃやボクの管理範囲なんだから、本当はボク達の仕事だよ」


 ……ナナ殿、こちらはややスレンダー系ながら、母親(マユコ)似で肌が綺麗な上にスタイルが見事なのじゃ。


「わたしは、アレフの復興で忙しいから手伝えなくてごめんね、ギーゼラさん」

「ううん、良いの姫様。アタイは姫様達と出会えただけで良かったもん。姫様すっごいし」


 ……リタ殿、エルフらしい肌の白さと手折れそうな華奢な体躯。しかし、身体のラインは綺麗でお胸も『こんもり』なのじゃ。


「アタクシも肌が痛いですわ。美肌とはいえ、日焼けはダメね。」

「キャロリンお姉さん、肌白いですからねぇ。わたしは毛が多いから暑いほうがいやなの」


 これまた圧倒的なボリュームの体格のキャロ、そして反対にしなやかさを誇る猫族のフォル。

 対照的ながら綺麗だ。


 ……どちらも此方が持ちえぬのじゃ。


「カレン殿、シンミョウ殿、せっかく久方ぶりなのじゃ、逃げるでないのじゃ! カオリ殿、ケイコ殿、ルナ殿、アリサ殿、マヤ殿、カズミ殿もじゃ、逃がさぬのじゃ! コトミ殿、アヤメ殿、クロエ殿は自分のお子様の相手をしておくのじゃ。ワシ、母親になったものには『登山』はせぬのじゃ!」


 気が付くとチエは、向こうで知り合いらしい女性達にセクハラを慣行している。

 皆、見事な「モノ」をお持ちだ。


「きゃぁ。チエさん、セクハラは辞めてください!」

「あーん」「いやーん」「くすぐったいですぅ」


 未婚女性達がチエに襲われている。


「お母さん、アレ何?」

「かなみ、気にしちゃダメ。チエさんて文字通り人外災害なんだから。コトミちゃん、貴方もチナツちゃん()に見せないほうが良いわ。クロエさんとこは男の子で、もう大きいから大丈夫よね」


「アヤメさん、正直教育に悪いですよね」

「おかーさん、きょういくって?」


「ワタクシは英才教育しないつもりですわよ。ジョナサンってば親の影響でタダでさえ、オタク方面へ進みそうなんですもの」


 少し上の年齢層の方々は子供と一緒に井戸端会議状態だ。


 わたくしは、そんなステキな女性達と自分の身体を見比べる。


 ……此方、いつになれば成長するのかや。今になれば20年の成長停止が惜しかったのじゃ。タケは大きいほうが良いのじゃろうか?


「どうしたのじゃ。リーヤ殿、妙に浮かぬ顔なのじゃ。」


 存分に女性の肌を触りまくり(セクハラ)堪能をしたチエが、わたくしの横に来る。


「……皆が羨ましくなったのじゃ。此方、寿命は長いのじゃが成長も遅いのじゃ。いつまでも平らな身体で居るのが困るのじゃ!」


 わたくしは、殆ど膨らみの無い胸に手を当てる。


「なるほど。タケ殿の事を意識して、自分の身体が好かれておるのか気になったのじゃな。大丈夫なのじゃ、タケ殿はリーヤ殿をそういうイヤラシイ目では見ておらぬ。大事な宝物、触れるのが怖いけれども愛でていたい。そんな感じなのじゃ」


 わたくし以上に真っ平らな身体を背伸びするチエ。


「そうなのかや? タケは此方を時々避けている気もするのじゃが?」

「その時は、リーヤ殿がタケ殿にスキンシップしすぎなのじゃ。アレでもタケ殿は成人男性、如何な幼くとも女体を押し付けられたら困るに決まって居るのじゃ。リーヤ殿の魔神形体を見るに、将来はあんな感じに成長するのじゃ。安心するのじゃ」


 チエはわたくしの背中に回り、そっとわたくしを抱いてくれる。


「あら、チエちゃん。今度は小さな子を愛でているの?」


 マユコがわたくし達を見て、こちらに近付いた。


「リーヤ殿が身体が成長せぬと悩んでおったので、成長祈願しておったのじゃ」

「なら、わたしもしてあげるわね。リーヤちゃん!」


 そう言ってマユコはチエ毎わたくしをその豊満な胸に抱いてくれた。


 ……なんじゃ、この圧倒感と抱擁力は! 此方は蕩けてしまいそうなのじゃ!


「リーヤ殿、母様は凄いじゃろ。魔神のワシすら抱擁してしまうのじゃ。今はゆっくり堪能するのじゃ」

「そうよ、ちょっと触ってもいいわよ」


 マユコは、わたくしの腕をそっと自分の胸に案内した。


「あ、凄いのじゃ!」


 ふんわりとした柔らかさに滑らかで暖かい肌、そしてヒト族とは思えぬ魔力量に安心できる匂い。

 この「山」に「登山」出来たことには感動しかない。


「リーヤちゃん、貴方はこれから大変な事があると思うけど、タケくんは貴方を必ず守るわ。だから安心してね」


 マユコは、わたくしの頭を撫でながら未来の事ををわたくしに伝える。

 不思議と染み入るマユコの言葉を、わたくしは信じた。


「あら、リーヤ。良かったわね、わたくしも抱っこしてあげるわ」

「あ、じゃーアタイも」

「えー、お母さんリーヤちゃんはわたしの友達だよぉ。取らないでぇ」

「そうそうボクも抱っこするのー」


「え、あのコ可愛いの。わたし達も抱っこしないかしら」

「さんせー!」「はーい!」


 それからわたくしは、10人以上の女性に抱っこされたのだった。


 ……此方、気持ちいいけど、困るのじゃぁぁ!! なんだか頭がぼんやりするのじゃぁぁぁ!!

 女湯の風景、如何でしたか?

 割と上品に描けたとは思います。


「ワシ、『高山』も好きじゃが、『小さな丘』も好きなのじゃ。リーヤ殿は、この先が楽しみな『丘』じゃったのじゃぁ!」


 チエちゃん、感想ありがとうございました。(笑)

 では、明日の更新をお楽しみに。

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