第45回配信「学書都市」
「ラジオの前の皆様こんにちは
さちです。」
「……ノワよ。」
「さて、ウィッカラジオ
本日は待ちに待った学書都市からの放送回ですよ。」
「分かってたけど……さち、やたらテンション高いね。」
「勿論です。この街に着いてからあんな本やこんな本を読み漁ってましたから
向かうところ敵無しって感じですよ。」
「まぁ、はしゃぎすぎて、変な事口走らなければ、何でもいいわ。」
「大丈夫です……たぶん。」
「それじゃあ……とりあえず、始めようか。」
「はい。分かりました
ウィッカラジオ、スタートですっ。」
「改めましてこんにちは
ウィッカラジオ、本日は学書都市リブリアよりお届けしております。」
「まずは……いつも通り、現地紹介。」
「はい。ここ学書都市リブリアはとてつもなく本が多い街です。」
「ざっくりしすぎ、もうちょっと、丁寧に、説明して……。」
「えぇ、ここは帝国が推し進めている魔道器に関するものを始めとして
様々な分野の知識が一堂に会する街です。」
「帝国自体が、それほど歴史の長い国ではないのに
世界中から、知識人が集まるほどの街に、成長したのは、見事としか言いようがない。」
「その辺りに何か秘訣はあったんでしょうかね?」
「最新鋭の、魔道器を、開発するために、国の内外を問わず、研究者を、集めたのが、始まり……らしい。」
「元々かなりオープンだったんですね。」
「そうね、それによって、様々な人間が、流入して
その事が評判を呼んで、さらに多くの人間が、知識を求めて集まる……いい形で、回って行ったみたい。」
「今ではこの大陸でも最大級の規模の図書館やら
様々な分野を統括して扱ってる学校とか
他の街でもそうそう見れないような大きな施設ばっかりですからね。」
「さらに、それだけの人間が、居住する場所に、生活を支える諸々……
関連するものが増えて、どんどん街の規模も、肥大化していった。」
「いやー、これだけ大きくて図書館や本屋が沢山あると
いくらでもこの街ですごせそうですよね。」
「まぁ、実際……昨日の夜に、この街に、着いてから
どれぐらいの時間、読書をしてた?」
「そんなにやってませんよ
食事や睡眠、お風呂なんかにはちゃんと時間取ってますから。」
「……それは、最低限の、生活時間しか、取ってないように、思えるけど。」
「あっ、早朝や夜で図書館や本屋が閉まってる時間は流石におとなしくしてましたよ。」
「宿の部屋で、読書とかも、してなかった?」
「残念ながらそれもないんです
この街の図書館ってこの街の市民登録証を持ってる人しか本を借りれない仕組みになっていましたから
宿に面白そうな本を持ち込む事が出来なかったんです。」
「本屋で、買ったりは、してないの?」
「以前も言いましたが、この先の旅を考えると無駄な持ち物は増やしたくないので残念ながら……。」
「……ふむ。」
「あっ、でもいっその事この街に定住してしまうならいくらでも買って来ますよ
ついでに図書館も利用出来るようになるので一石二鳥です。」
「まぁ、最終的に、ここに拠点を構えるなら、それはそれでいいけど……。」
「よし、ノワさんから許可も出ました
早速明日役場に行って住民登録を……。」
「あくまで、最終的であって、今は、旅をする方が、優先だからね?」
「えぇ、分かりました……。」
「とは言え、この街が、興味深く、魅力的である事には、変わりない。」
「ノワさんも分かりますよね、あれだけ普段から本を読んだりしてますもんね。」
「これだけの蔵書、気にならないと言えば、嘘になる。」
「ですよねですよね。定住は無理でもしばらくここに滞在して本を読み漁りましょう。」
「まぁ……有益な本を、探して、読んで、内容を記憶して
と、一連の作業をやると、時間がかかるから、数日ぐらいの、滞在は、仕方ない。」
「そう言って本当は色々読み漁りたいんですよね?
本音で言っていいんですよ。」
「ま、まぁ、興味がないわけでは……。」
「そこでごまかさないっ!」
「むっ……そうね、これだけの蔵書は、読んでみたいわ。」
「よし、それじゃあ決定です。しばらくこの街に滞在しましょう。」
「仕方ない……まぁ、私も、調べたい事は、多いし、数日ぐらいなら、いいわ。」
「やりました。」
「ただ……その間、遊んでばっかりいないで、放送に使える知識や、冒険に使える知識も、ちゃんと探すように。」
「はーい
って、何でノワさんがそんな保護者みたいな顔してるんですか!?」
「さちが……頼りないから。」
「えぇ、私ってそんなに頼りないでしょうか?」
「うん……。」
「即答されたっ!?」
「仕方ない……さちだから。」
「仕方ないって何ですか、私の扱い酷くないです!?」
「酷くない……いつもの事。」
「また即答っ!?」
「……何か、不満でも、ある?」
「いえ、ないです……。」
「じゃあ、以上……趣味にばっかり、走らないようにね。」
「はい、気を付けます……
でも、少しばかりは面白そうな本とか読んでもいいですよね、大丈夫ですよね?」
「流石に、極端に、趣味に偏らなければ、気にしない。」
「分かりました
よーし、明日から頑張って図書館に籠ります。」
「……ほどほどにね?」
「まずはあれを読んで、あんな本も探したいしあれも……。」
「……既に聞いてないし。」
「あぁ、他にもあんなのとかこの世界にあるのかな
さらには今まで読んだ事ないようなジャンルのも見てみて……。」
「……とりあえず、止まらないから、放っておいて、現地紹介は、ここまで。」
「さて、いつもより、ちょっと早いけど、エンディング
なお、さちは、興奮しすぎて、色々と大変な事になったので、封印中。」
「……。」
「なので、ここからは……私が一人で喋るけど、気にしないで。」
「……。」
「さて、今回決定したように、しばらく、この街に、滞在するから……次回の放送は、未定になる。」
「……。」
「……ただ、次の街に行く前にも、喋る事があれば、放送するから、その時は、よろしく。」
「……。」
「さて、言っておく事は、それぐらいかな?」
「……ぷはぁっ。」
「あ……蘇った。」
「す、すみません。ちょっと興奮しすぎてしまいました。」
「うん、とりあえず、ちょうど良い
今募集中の、お便りの、おさらい、お願い。」
「えっ、あっ、はい。現在募集強化中のお題は
今年になって自分のここを変えたい場所
冒険の疲れを取るための視聴者さんお勧めの方法
ノワさんの女子力をどうやって上げたら良いか
の、3つとなっております。」
「この街の、滞在中も、これらを、絶賛募集中……
詳しくは、放送後の、感想フォームから、送れるから、よろしく。」
「ちなみに募集中のお題以外のお便りでも構いませんので、どんどん送って下さい。」
「さて、それじゃあ、少し早いけど……キリがいいから、以上。」
「あれ、もう終了時間ですか?」
「さちが、動かない間に、一通り、終わらせておいた。」
「えぇ、すみません……。」
「そう言うわけだから、ここまで聴いてくれて、ありがとう。」
「こんな調子でちょっとぐだぐだになってしまいましたが、次回も頑張って放送したいのでまた聴いて下さいね
お相手はさちと。」
「……ノワでした。」
「皆様またお会いいたしましょう。」
「……またね。」




