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第35回放送「防塞都市」


「ラジオの前の皆様、こんにちは

 さちです。」


「・・・・・・ノワよ。」


「ウィッカラジオ、本日の放送を開始したいと思います。」


「・・・・・・最後まで、よろしく。」


「さて、本日の放送ですが防塞都市トロホードからお送りしております。」


「スティルグルド帝国の、国境から、1番近い、街ね。」


「帝国には入りましたが、今のところ問題なく放送出来てますね。」


「だから、さちは、心配しすぎ・・・・・・なんだと思う。」


「何か帝国って言うと漫画とかだと独裁的だったり軍事力にものを言わせてあれこれやってたり

 そう言う感じのイメージのが多いじゃないですか。」


「うん・・・・・・完全に、イメージだけで、言ってるよね?」


「えぇ、でも第1印象なんてどこでもそんなもんだと思います。」


「帝政を、しいていれば、どんな国でも、帝国だから、良いも悪いも、決まったものじゃない。」


「た、たしかにそうですけど・・・・・・。」


「だから、さちのは、偏見に・・・・・・すぎない。」


「悪の帝国、みたいなのって多い感じがするじゃないですかー。」


「現実は、そう言うものでは、ないと思う。」


「はい。とりあえずこれから帝国の色々な街を回りますし、実際に見てから考えましょう。」


「そうね・・・・・・百聞は一見にしかず。」


「とりあえず、今日のところはここから

 ウィッカラジオ、スタートですっ。」






「改めましてこんにちは、本日は防塞都市トロホードよりウィッカラジオをお届けしております。」


「まずは、いつも通りに・・・・・・現地紹介。」


「はい。この防塞都市トロホードは大陸の中央からスティルグルド帝国へと入って少し進んだところにある街です。」


「遠目にも、分かる、立派な街壁を持った、街ね。」


「街に入るための門も厳重に警備されてましたね

 神聖都市の時と違って門前払いはされませんでしたが、念入りに色々聞かれましたね。」


「良く言えば、警戒心が強い、悪く言えば、頭が固い。」


「まぁ、羽が生えてたりと異形なノワさんを入れてくれただけ良かったとしましょう。」


「まぁ、街の人間は親切だし、守衛が仕事をしただけ・・・・・・そう思えば、文句はないわ。」


「しかし立派な街壁といい、街中にも多い警備の方といい、随分物々しい街ですね。」


「いざ中央と揉め事になると、この街が、最前線だからね。」


「揉め事って、中央とそんなに険悪な感じなんですか?」


「特別敵対はしてない・・・・・・ただ、仲が良いと言うわけでもない

 そんなところね。」


「つまり微妙って事ですね。」


「かなり単純に言うと・・・・・・そうなるわ。」


「さて、そんな防塞都市トロホードですが見所とかはあるんでしょうか?」


「とりあえず・・・・・・防備に特化した、構造の、街全体が、価値のあるものね。」


「観光する分にはよく分からないですけどね。」


「そうね、そう言うのに、興味がない人間からすれば、街壁が立派、ぐらいの感想ね。」


「そう言うノワさんはそう言うの興味あるんですか?」


「いいえ・・・・・・まったく興味ないわ。」


「そうですか・・・・・・。」


「巨大な、街壁の中に、畑などの、生産設備も整っているから、門を完全に閉じても、しばらくは生活出来るね。」


「ちなみに畑では何が採れるんでしょう?」


「農業に余り適さない環境、それに少ない農地面積・・・・・・

 その辺りの事情から、面積辺りの収穫量の多い、イモ類らしいね。」


「イモですか・・・・・・南部の乾燥地帯でも多かったですよね。」


「それとは品種の、違う物らしいけどね

 ちなみに、ポテトグラタンが、特に美味しいらしい。」


「何ですかそれ、そう言う情報は夕飯前に言って下さい。」


「私も、夕食後の、情報収集で知ったから、今晩は食べ損ねた。」


「仕方ありません。明日食べましょう。」


「とにかく、実用性が重視の街だから、観光目的の人間は、どちらかと言えば、補給だけ済ませて、通り抜けるみたいね。」


「立地的には帝国の方へ抜けるのにほぼ通らないといけませんからね。」


「さて、面白い情報もないし。これぐらいかしら?」


「分かりました。以上、現地紹介のコーナーでした。」






「さて、尺はまだまだありますよ

 今日は何をしましょうか?」


「お便りも来ないし・・・・・・特に妙案はないわ。」


「情報収集ついでにコーナーのネタになりそうな人とかいなかったんですか?」


「そんなに都合よく、いるわけない・・・・・・。」


「えーっと、じゃあどうしましょう?」


「さちが、素晴らしいダンスを、披露するとか?」


「何でいきなりそう言う方向に話を持って行くんですか?」


「一番、この番組らしく、話が盛り上がるから。」


「何度もこの流れをやりましたけど、そう簡単には乗せられませんよ。」


「・・・・・・せっかく、音声だけの、放送だから、どんだけ頑張って踊っても、徒労に終わったのに。」


「全然良くないじゃないですか!」


「じゃあ、さちが、また前の世界の話でも、語るとか?」


「それは・・・・・・色々と個人の了解得ないとダメそうな話が多いですし

 そもそも聞いてる方も面白いんですか?」


「さぁ、その辺りも含めて、リスナーからの感想が、不足してるから、分からない。」


「やっぱりお便り不足が深刻ですね。」


「なら、自作自演で、お便りを、書いてみる?」


「それって効果あるんですか?」


「さぁ、他に感想を書いてる人がいる・・・・・・そう分かったら、書くのをためらってる人には、ハードルが、下がる?」


「何と言うか微妙そうですね。」


「本当に、そろそろ、番組として、詰まってきたね。」


「まぁ、そもそも雑談を垂れ流すだけの予定でしたけど、肝心の雑談のネタが尽きるとは思ってませんでしたね。」


「このまま感想が、来ないようなら、一定期間来なければ、強制で、番組を打ち切る、リミットを付けてみるとか?」


「それ、確実に最初のリミットで自然消滅する奴ですよね。」


「まぁ、今のペースだと、9割の確率で、最初のリミットで、番組が、消滅する。」


「えぇ・・・・・・。」


「やっぱり、さちが、軽妙なトークで、リスナーの関心を惹く

 ・・・・・・これが、最善策。」


「だからそう言う無茶振りやめましょうよ。」


「私も、いい案が、出て来ないからね・・・・・・。」


「うーん・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「っと、ダメです。ここで黙ってしまったらそれこそ視聴者さんに申し訳ないです

 とりあえず何か話を続けましょう。」


「その何かがなくて、困っているのに・・・・・・。」


「え、えーっと、じゃあ・・・・・・。」


「やっぱり、さちが、踊ろう。」


「し、仕方ないです。こうなれば番組のためです。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・っ♪」


「さて・・・・・・そろそろ時間だから、フリートークも、終わり。」


「えっ、ちょっと、体張ったのにスルーですか!?」






「さて、ここからは、この先の、予定。」


「はい。次の目的地とかは決まってるのでしょうか?」


「言霊の村ヒトコ・・・・・・詳細はまだ分かってないけど、進めば村が、あるらしい。」


「ふむ。どんなところなんでしょうね?」


「言霊、と言うところからは、今一、イメージが、つかない。」


「そうですね。何となく神秘的な感じがしますけど

 じゃあ実際何をやってる村なのか、と聞かれると困ります。」


「まぁ、そこは、辿り着いてから、現地紹介で、やって行こうか。」


「はいっ。せっかく旅しながらの放送ですから、そう言うところを楽しまないとですね。」


「じゃあ・・・・・・次回の予定も、決まったし、今日はこのぐらいで。」


「はい。途中グダグダになってしまいましたが最後まで聴いてくれてありがとうございます。」


「もう少し、自分達で、何とか出来ないか、考えておく。」


「その前にお便りが来てくれたらいいんですけどね。」


「そう言うわけだから、放送後にある、感想機能から、何か送ってくれると、助かる。」


「現在募集強化中のお題は

 今年になって自分のここを変えたい場所

 冒険の疲れを取るための視聴者さんお勧めの方法

 の、2つとなっております。」


「それ以外でも、絶賛募集中だから、気軽に、送って欲しい。」


「ではでは、今日はこの辺りで

 お相手はさちと。」


「・・・・・・ノワでした。」


「最後までありがとうございます。」


「・・・・・・またね。」


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