表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/49

第32回配信「心臓都市」


「ラジオの前の皆様、こんにちは

 さちです。」


「・・・・・・ノワよ。」


「さてさて本日もウィッカラジオ、放送していきたいと思います。」


「・・・・・・最後まで、よろしく。」


「今回の放送場所は心臓都市キャントリアとなっております。」


「場所の、詳細は、この後で・・・・・・。」


「ところでノワさん。」


「・・・・・・何?」


「前回の放送は何だったんですか!?」


「前回? 何事もなく、終わったと、思うけど・・・・・・。」


「どこが何事もなくですか、何か色々と酷い目に遭った気がしますし

 そもそもノワさんの発言もおかしいとこだらけだった気がしますよ。」


「この番組的には、平常運転・・・・・・。」


「全然平常じゃなかったです。」


「さちが、司会進行をしながら、いじられる

 ・・・・・・ほら、いつもと変わらない。」


「私がいじられる辺り変えましょうよ。」


「それは・・・・・・番組の、起伏に、欠けるようになるから、無理。」


「えぇ、何か他にないんですか!?」


「ない。」


「そんなにきっぱりと言わないで下さい。」


「さて・・・・・・そんなところで、そろそろ本筋に、移ろうか。」


「まだ何も解決してませんけどー。」


「では、ウィッカラジオ、スタート・・・・・・。」






「・・・・・・さて、まずは、現地紹介から。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・あれ? さち、どうしたの?」


「最近私の扱いがますます酷くなってるんじゃないかって・・・・・・。」


「大丈夫・・・・・・最初から、あまり変わってない。」


「それ最初から悪いって事ですよね?

 全然大丈夫じゃなくないじゃないですかー。」


「とりあえず、番組、進めるよ。」


「うぅ、分かりました。現地紹介ですね・・・・・・。」


「心臓都市キャントリア、この大陸の中心部に位置して、最大の国家の首都でもある。」


「とにかく大きい、広いって感じですね。」


「それに、人も多い。」


「えぇ、この街の住民から行商、冒険者と思われる人まで

 とにかく賑わっていますね。」


「まぁ、前の世界でも、中央に位置する街が、一番賑わってたし

 利便性とか考えると、どうしても、こうなるのかな?」


「何処へ行くにも便利ってのは大きいですね

 これで中心部が砂漠とかみたいに住みにくい地形だったりすると別なんでしょうけど。」


「たしかに、気候や、環境的にも、ここは、住みやすそう。」


「そして人が多いだけに何でも手に入りますね

 遠くの地域の物とかでも行商さんとかが運んできますし。」


「そうやって、利便性が上がって、人が集まって・・・・・・その結果さらに、集まった人が、利便性を上げる

 いい形で、発展してるね。」


「何と言うかいい事尽くしですね。」


「じゃあ・・・・・・逆に、問題点は?」


「えっ? 今までの話だととても良い街だと思うんですが。」


「それなら、皆、この街に、移住してしまえばいい・・・・・・。」


「それは、流石に遠くの人とかは無理なのでは?」


「でも、今まで寄って来た、住みにくい地域とかの、人は・・・・・・遠くても、移り住む意味は、あると思う。」


「うーん、たしかに

 実はここまで発展している街がある事を知らないだけでは?」


「まぁ、それは・・・・・・ありえない話でも、ないね。」


「むぅ、まだ何かあるのですか?」


「ヒント・・・・・・さちが、普段の放送で、気にしてる事。」


「えぇ、ますます分かりません。」


「正解は、食糧問題。」


「え、でもレストランとかは沢山ありましたし、食料品を取り扱ってる店も賑わっていましたよ?」


「でも・・・・・・その材料や、商品は、どこから来る?」


「それは・・・・・・あれ?」


「そう・・・・・・この街は、人口に対して、生産が、追いつかない

 生産力の高い、他の街や村からの、輸入に、頼っている。」


「なるほど、人が多くて賑わっているのもいい事ばかりではないんですね。」


「人が多いと言うのは、それだけ、消費も・・・・・・増える。」


「そうなるとさっき言ったみたいに皆が皆この街に移住ってわけにはいけなくなりますね。」


「大体・・・・・・そんな感じ。」


「大変勉強になりました。」


「さて・・・・・・それじゃあ、この街について、もう少し、掘り下げようか。」


「と言っても、何でも手に入る代わりにこれって言う名物みたいなのって見当たらないんですよね。」


「たしかに、色々な物があるけど、どれが、この街の特産かは、分かりにくい。」


「料理とかに関しても同じです。大通りに出たら各国の料理のお店が軒を連ねてますが

 その分この国らしいと言われるとどれが該当するのか分かりません。」


「あえて、言うとしたら、それだけ色々入って来たものを、組み合わせて、発展させた、創作料理?」


「悩ましいところですね。」


「・・・・・・名物は分からなくても、美味しいものは、沢山あるから、満足。」


「観光面で見ますと、やはり一番目立つのはあの大きなお城ですね。」


「残念ながら、一般には、公開されてない。」


「仕方がないと言えば仕方がないですが、外観を眺めるのが精々でしたね。」


「既に使われてない古城とかなら、まだしも・・・・・・実際に多くの人が、働いている、城なら、分からなくもない。」


「それこそ観光客に紛れて刺客とか忍者とか入って来たら大問題ですからね。」


「警備の観点からしても、公開は、危険だね。」


「それ以外なら何か見て回るところとかあります?」


「大公園に美術館、劇場や図書館、何かを見たいなら、いくらでも、あったりする。」


「この辺りの充実ぶりは流石としか言いようがないですね。」


「専門性だけなら、この前の、音楽都市には、負けるけど・・・・・・幅の広さなら、追随を、許さない。」


「これはあれですね。場合によっては私達も数日観光コース。」


「それも、悪くはない・・・・・・けど。」


「けど?」


「収入面に、不安が、残る。」


「えぇ、まさか路銀が切れたとかそっち系ですか?」


「まだ残っては、いる

 ・・・・・・ただ、この街は、冒険者も多いだけに、ギルドに行っても、依頼(クエスト)の競争倍率が、激しい。」


「簡単な依頼(クエスト)程度なら他の冒険者さんもどんどんやるでしょうし

 わざわざ私達に頼む人がいないんですね・・・・・・。」


「あくまで、見た目は、冒険者らしくない、若い女性

 ・・・・・・その辺りが、仇となった。」


「この世界じゃこれぐらいの年齢の女性だけの旅って珍しいようですからね。」


「これまでも、何度か依頼(クエスト)とか、断られているし、人数が多いと、余計に、不利。」


「仕方がないですね。適当に見たらもっと別の地域へと移動しましょう。」


「どの道、この旅の、目的からも、まだまだ回る場所は、あるからね。」


「と言うわけで、その辺りは次のコーナーで。」


「・・・・・・以上、現地紹介、でした。」






「さて、結構いい時間になりましたので次回の予定に移りましょう。」


「・・・・・・中心部なだけに、色々な街へ、道は続いてる。」


「そうなりますよね、次回予告はなしの方向で?」


「いや・・・・・・一応、候補は、ある。」


「流石のノワさんでした、仕事が早い。」


「・・・・・・おだてても、何も、出ないよ?」


「そう言うつもりで言ったわけじゃないんですけど。」


「まぁ、とりあえず・・・・・・次は、今後のルートも加味すると、神聖都市オールデン。」


「ふむふむ、どのようなところでしょうか?」


「この大陸最大の宗教の、総本山がある街

 ・・・・・・信仰の中心として、毎年多くの、信者が訪れる。」


「なるほど。この世界の歴史や文化には詳しくないですからね

 どのような神様が信じられてるのかもまったく予備知識なしですね。」


「詳しくは、分からないけど、よくある、創世神話っぽい。」


「世界を作った神様ですか。やっぱりそう言う大きい事やった神様の方が人気あるんですかね?」


「さぁ・・・・・・どうなのだろう?」


「神話とかって漫画でもよくモチーフに使われてたりしますけど

 やっぱり出てくる神様は偏りが激しかったりしますし。」


「うん・・・・・・さらに分からない。」


「場合によってはその神様本人じゃなくても、何らかの符号的な形で出してみたり

 さらには必殺技などの命名にもその手の神話、伝承の類は取り入れられる事が多く・・・・・・。」


「はい、さち、そこまで。話が脱線してる。」


「はっ、すみません。」


「まぁ、そう言うわけで、神聖都市に、向かう。」


「この世界のそう言う伝承とかを知るいい機会になるかもしれません。楽しみです。」


「次の放送は、そこに着き次第で・・・・・・。」


「了解ですっ、それではそろそろ締めていきましょうか。」


「うん・・・・・・ここまで聴いてくれて、ありがとう。」


「よろしければ感想機能の方からご意見、ご感想を送ってくれるととても嬉しいです。」


「ついでに、企画への、お便りも、待ってる。」


「現在募集強化中のお題は

 今年になって自分のここを変えたい場所

 冒険の疲れを取るための視聴者さんお勧めの方法

 の、2つとなっております。」


「今のところ、0件だから、そろそろ誰か、お題に関するお便りが、欲しい。」


「本当に気軽にでいいですので、どんどん送っちゃって下さい。」


「さて、それじゃあ、お疲れ様。」


「はい、ノワさんも視聴者の皆様もお疲れ様です

 今回のウィッカラジオはこの辺りで締めさせていただきます。」


「是非、次回も、聴いて欲しい。」


「それではここまでありがとうございました

 お相手はさちと。」


「・・・・・・ノワでした。」


「では次回の放送で会いましょう。」


「・・・・・・またね。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ