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第31回配信「愚か者の歌」


「・・・・・・こんにちは、本日は、ウィッカラジオ、緊急配信を、行う。」


「えー、皆様こんにちは

 まったく状況を飲み込めてないさちです。」


「改めまして・・・・・・ノワよ。」


「で、ノワさん。これは一体どういう状況なのでしょう?」


「音楽都市を1日見て回った結果、私達の中の、音楽への熱い魂が、目覚めたから

 ・・・・・・この番組の、方針を、変更したい。」


「えぇ、そもそも私そんなもの目覚めていませんよ!?」


「人気の歌唱グループ『アシッドダイヤモンド』の、路上ライブを見ている時、さちはどうだった?」


「いや、たしかにあの雰囲気には飲み込まれてちょっと熱狂しちゃいましたけど・・・・・・。」


「そう、だから、これからは、音楽の時代。」


「そう言うものなんでしょうか・・・・・・。」


「ただ、私達だけでは、音楽に関しては、素人だから

 今回は、スペシャルゲストを呼んだ。」


「えぇ、まさかのゲスト回ですか!?」


「現在、この作品の作者が、鋭意執筆中の、新作に出る予定のキャラクターで

 作詞、作曲から、魔力式音響増幅装置付きギターでのソロライブまで、幅広くこなす

 エリプリ=フィーナス先生に、お越しいただいた。」


「えっと、作者だの執筆中だのよく分からない言葉が混じってたのですが・・・・・・。」


「そこは・・・・・・気にしなくていい、部分。」


「分かりました。とりあえず凄い音楽家の先生なんですね。」


「そう、著名になる、予定の、人物。」


「予定って・・・・・・。」


「まだ、未完成の、作品だから、キャラ設定は、変わるかも、知れない。」


「・・・・・・ますます謎の単語が増えた気がします。」


「とりあえず、どうぞ、入って下さい。」


「はい。ご紹介に預かりましたエリプリ=フィーナスです

 今日はよろしくお願いしますね?」


「・・・・・・よろしく。」


「よ、よろしくお願いします

 そして珍しいですね、この世界で人間じゃない種族の方はほとんど見たことなかったです。」


「あぁ、私は狐尾族(フォクセル)って種族よ

 この世界にはいないでしょうから珍しいと思うのも当然かしらね?」


「聞いたことない種族ですね、頭に大きな耳と、モフモフの尻尾が付いています。」


「まぁ、私達と同じ、イレギュラーな、存在だから、気にしなくていい・・・・・・。」


「たしかに、私達も同族がいるとは思えない状況ですからね。」


「さて、そう言うわけで、今回は、この3人で特別にお届け・・・・・・。」


「ウィッカラジオ、スタートですっ。」






「さて、早速だけど、本日の、メインコーナー

 さちvsゲスト、音楽対決に、移る。」


「えぇ、何ですかそれ、聞いていませんよ!?」


「勿論、さちには、黙ってた。」


「えぇ。」


「対決って言われても、何をしたらいいのかしら?」


「ここにあるカードから、3枚を引いて、そこに書かれたワードを入れて、即興で歌を作って貰う

 それで、私がより感動した方が、勝ち。」


「なるほど、とりあえず歌を作ればいいのね?」


「あの、いきなりかなり無理そうなルールなんですが・・・・・・。」


「大丈夫、さちの、文章力と、表現力を、信じてる。」


「まったく自信がないんですけど。」


「じゃあ、ここから3枚を引いて・・・・・・

 ちなみに、2人とも引いたワードは、共通で、使って貰うから。」


「じゃあ、これかしらね?」


「私はこれにします。」


「もう1枚は、私が、裏向きにして、適当に、引こうか。」


「では、せーので言いましょう。」


「「「せーのっ!」」」


「真紅のバラ。」


「やめて下さい。」


「・・・・・・小物風情が。」


「・・・・・・いろいろとワードの選択がおかしいと思うのですが、私の気のせいでしょうか?」


「これで作ればいいのね?」


「ほら・・・・・・先生は、やる気だよ、さちも、負けてられない。」


「えぇ、出来る気がしません・・・・・・。」


「それでは、シンキングタイム、スタート。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・さて、どうなるか。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「出来たようね?」


「お、流石本職の先生、早い。」


「うぅ、まだ全然思いつきません。」


「まぁ、もう少しだけ、待つから。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・・・・そろそろ、いいかな。」


「勝てる気がしませんが、出来はしました。」


「それじゃあ・・・・・・先に完成した、先生から、発表。」


「では、行きますね?」




「真紅のバラが咲く庭園

 その風景は幻想に

 少女が二人見る永遠

 その相貌は激情に


 「小物風情に何が分かる?」

 「これ以上はやめて下さい。」

 「有象無象が何故邪魔をする?」

 「誰にだって未来はあるんです。」


 どこまでも続く少女達の狂想曲(カプチリオ)




「こんな感じでどうでしょう?」


「あの、勝てる気がしないんですが・・・・・・。」


「まぁ、やるだけ、やってみれば?」


「うぅ、無理です。やっぱり恥ずかしいです。辞退します。」


「初回からこれだと、続かないよ?」


「こんなコーナーなら続かなくていいですっ。」


「うーん・・・・・・コーナーどころか、番組自体が、こんなノリに、なる予定、だけど?」


「じゃあ番組も続かなくて・・・・・・う、それはちょっと困るかも。」


「じゃあ、諦めて、発表、しよう。」


「わ、笑わないで下さいよ。」


「大丈夫ですよ、どんな作品であれその人の感性は否定すべきものじゃありませんよ?」




「それは暴虐、恐ろしき影

 何人(なんぴと)たりと手には負えない

 真紅のバラが、咲き誇った

 小物風情が逆らったから


 地獄のような血の花は

 命を糧に花を咲かせた

 地獄のような光景を

 これ以上はやめて下さい。」




「こ、こんな感じです。」


「うん・・・・・・初めてにしては、上出来だと、思う。」


「そ、そうでしょうか?」


「これはこれでいいんじゃないかな?」


「本職の方にそう言って貰えるなら、良かったです・・・・・・。」


「さて・・・・・・判定の方は・・・・・・。」


「どっちかしらね?」


「うぅ、やっぱり勝てる気がしません。」


「即興の歌詞に、台詞パートを入れるなど、本職としての、実力を見せた、先生の勝ちで。」


「まぁ、そうですよね。」


「・・・・・・以上、さちvsゲスト、音楽対決でした。」






「・・・・・・さて、番組も、そろそろ終わりの時間。」


「で、結局本当にこの路線で番組続けるんですか?」


「うん、この路線は、変わらない。」


「あの、ぶっちゃけこの企画続けれる気がしないんですけど。」


「まぁ、さちは、今のままで、素直に、やってくれれば、いいから。」


「素直にって言われましても、何と言うか恥ずかしいと言うか・・・・・・。」


「さて・・・・・・ここまで聴いてくれた、リスナーは、ありがとう。」


「やっぱり今までの放送に戻しません?」


「ウィッカラジオ、緊急配信、エイプリルフール企画でした。」


「エイプリル・・・・・・えっ!?」


「・・・・・・以上、お相手は、ノワと。」


「さちでした

 ってノワさん騙しましたね!?」


「ついでに特別ゲストのエリプリでした。」


「次回も聴いてくれると、嬉しい。」


「ちょっと答えてくださいよー。」


「・・・・・・またね。」


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