第2回配信「世界観」
「ラジオの前の皆様。こんにちは
さちです。」
「・・・・・・ノワよ。」
「これより、ウィッカラジオ第2回放送を始めたいと思います。」
「・・・・・・パチパチ。」
「って、何か早くないですか?
ラジオとかってこう、1週間おきに放送とかそんな感じかと。」
「前回は尺不足・・・・・・だから、緊急放送。」
「えぇ。」
「・・・・・・もっと私たちのことを知ってもらわないと
リスナーさんも、返信とかしにくい。」
「なるほど。意外とやる気なさそうに見せかけて
番組のこと考えてるんですね、ノワさん。」
「・・・・・・っ!」
「あ、赤くなってます
リスナーの皆様には見えないでしょうけど、照れてるんですね。」
「・・・・・・次、進めるわよ。」
「分かりました。では次の話題に行きたいと思います。」
「と、言ったものの
何をお話したら良いのでしょう?」
「・・・・・・まずは、状況説明。
昨日ざっとは言ったけど、足りない。」
「はい。私たち二人は元々今いるところとは別の世界で冒険をしてました。」
「・・・・・・世界は一杯、基本認識。」
「そうですね。別の世界とかいきなり言われても混乱するかもしれませんが
自由に行き来とかはできないところもありますが
世界は沢山あって色々な人が住んでるってのが私たちの認識です。」
「この放送は世界の壁を越えてワールドワイド、だから安心。」
「まぁ、そんな感じで別の世界で冒険をしてたのですが
その際中に事故にあってしまって今いる世界に流れ着いたのです。」
「・・・・・・しかも、その際に仲間とはばらばら。」
「そうです。本当はもう一人別の冒険者さんと一緒にと言いますか
その人に着いて行く形で私たち二人は冒険してたのです。」
「無事だろうけど・・・・・・心配。」
「そうして今の世界に飛ばされてしまった私たちは
今の街になんとか辿り着いて生活してるというわけです。」
「大きな街道が交わる、大きな街
・・・・・・住み心地は、いい。」
「小説や漫画で出てきそうな
いかにもファンタジーって感じの街のですよね。」
「・・・・・・それを言ったら、元いた世界も大概。」
「いや、元住んでた街はあれじゃないですか
大きな街だったから色々な国の人が来て
種族とか服装だって皆ばらばらな感じで。」
「おかげで私たちも楽だった。」
「そうですね
人間に友好的なモンスターが人の姿に化けて住み着く
なんてこともあるぐらいでしたから
どんな人が来ても平気みたいなところはありましたし。」
「私は、羽が目立つから・・・・・・。」
「その真っ黒な羽、ノワさんの雰囲気に似合ってていいと思うんですけどね。」
「でも、この世界・・・・・・羽の種族、いない。」
「おかげで街に入るときは番兵さんに散々問い詰められましたからね。」
「・・・・・・あれは、思い出したくない。」
「私はそこまで文化の違いで困ったことはないですからね
まぁ、この和服って分類になるんですか?
こんな感じの服が一般的でないと聞いた時は焦りましたが。」
「たしかに・・・・・・さちの格好は、浮いてる。」
「は、羽よりは浮いてませんからっ。」
「・・・・・・不毛ね。」
「はい。やめましょうか。」
「・・・・・・と、現状はそんな感じ。」
「結局普通のファンタジーって感じの世界にいる
ってことしか説明できてない気がしますが。」
「・・・・・・気のせい。」
「そう言えば普通にラジオとか言ってますが
こう言った機材とかってこの世界じゃ普通のものなんですか?」
「魔法の道具は、ある。」
「そうですよね。私たちが泊まってる宿屋の備品とかにも
魔法の力を使った装置とかありましたものね。」
「・・・・・・ラジオと言う概念は、ない。」
「え?」
「この企画を話した時、画期的なアイデアだから
やってくれたら、報酬・・・・・・そう言われた。」
「別世界のオーバーテクノロジーを持ち込むとか
それって、何かの法に触れるとかないですよね?」
「時空間警察に追われる・・・・・・。」
「えぇ、それってやばいんじゃないですか!?」
「・・・・・・なんて話は聞いたこともない。」
「もぅ、驚かさないで下さいよ
そう言うのが本当にいるのかと思っちゃったじゃないですか。」
「実際何か言われるまで、続けたらいい。」
「では、とりあえずその件に関しては安心。
と、思っておきます。」
「生活費の、足しにもなるし。」
「元はと言えばそれ目的での企画ですからね。」
「・・・・・・放送さえすれば、報酬。
だから、視聴率がなくても困らない。」
「いや、そこは折角やるんですからちゃんとしましょうよ。」
「・・・・・・ズズー。」
「これ見よがしに紅茶を飲んではぐらかさないで下さい。」
「さち・・・・・・。」
「はい、何でしょう?」
「世界の文明レベルを超えた機材は出した
後は任せた・・・・・・。」
「えぇ。」
「と、まぁ。私たちの現状は伝えられたのでしょうか?」
「・・・・・・書物などで想像される普遍的なファンタジー世界
それ以上説明できない。」
「そうですよね
特に面白い風習があるとかそう言うのもないですし。」
「要望、感想はそれを踏まえて送ってくれると
凄く、助かる。」
「特にこの世界じゃ手に入らないものを使った企画とか
そう言うのを要望されてもこたえられませんしね。」
「多少の無茶振りでも、さちがこなしてくれるから
・・・・・・気軽に、送って?」
「何で私が一方的にやらされる流れになってるんですか?」
「さちが、前衛職だから・・・・・・前に出て行動する役目。」
「い、いつの間に・・・・・・?」
「昨日の放送・・・・・・格闘技も出来るって言ってた
つまり、格闘家・・・・・・前衛職の一種と理解。」
「う、しまった。」
「私は紅茶を飲みながら見てる、だから
何か面白いこと、やって?」
「流石に余りにも一方的過ぎます。却下です。」
「実際、レギュラーコーナー
みたいなのがあった方が、定期的に放送しやすい。」
「なるほど。一理ありますね。」
「・・・・・・その辺りは、感想と一緒に募集。」
「自分たちでもちゃんと考えないといけないですね。」
「決まるまでは、雑談配信と言う形で・・・・・・。」
「その雑談もネタに困るんですけどね。」
「それもさちが案を出せばいい。」
「結局私に投げるんですか。」
「・・・・・・今日は、疲れた。」
「えぇ。じゃあそろそろ終わりにします?」
「昨日と同じぐらいの尺
・・・・・・二日合わせれば1回の放送としては多いぐらいの分量。」
「とりあえず手探りの部分がまだまだ多いですが
引き続き聞いていただけると幸いです。」
「ゆっくり形にする、焦らない・・・・・・。」
「それでは、本日のウィッカラジオ
これにて放送終了とさせていただきます。」
「お相手はノワと・・・・・・。」
「さちでした
ご視聴ありがとうございました。」
「・・・・・・またね。」