第10回配信「水運都市」
「ラジオの前の皆様、こんにちは
さちです。」
「・・・・・・ノワよ。」
「何と今回で放送回数も二桁になりましたウィッカラジオ
今回もラジオの前の皆様に楽しんでもらえるように頑張りたいので
最後までよろしくお願いいたします。」
「さて・・・・・・今回は、予定通りに水運都市セイリアからの放送よ。」
「色々と心配でしたが、無事に辿り着けましたね。」
「積荷のスペースに余裕があるからと、乗せてくれた
行商人に・・・・・・感謝。」
「惜しむらくは湖の守り神様を見れなかったことですね。」
「こればかりは、運だろうから、諦める。」
「それと今回オープニングでアピールをしておかないといけないのは
なんとノワさんがいつもの黒ドレスではなく・・・・・・。」
「ちょっ・・・・・・さち。」
「可愛らしいワンピースを着てくれてます
出来れば画像とか配信したかったですが、無理なようですので。」
「音を送るのが、技術的な限界。」
「ちなみに薄桃色で袖口、裾、首元に背中と
沢山の黒リボンがついたデザインとなっております。」
「市場都市で、結局さちに押されて、買わされたのよ。」
「毎回同じ服装じゃ面白くないですからね
せっかくノワさん可愛らしいんですしお洒落ぐらいしないと。」
「だから、必要ないって、前も言った・・・・・・。」
「必要です。全世界の視聴者さんもそう思ってるに違いないです。」
「はぁ・・・・・・
もういいわ・・・・・・さっさと始めましょう。」
「分かりました
それでは、ウィッカラジオ記念すべき第10回放送
スタートですっ!」
「本日は水運都市セイリアよりお送り中のウィッカラジオ
まずはいつも通りに旅のおさらいから行きましょうか。」
「ここまでは、船で移動
道中での変わった出来事は・・・・・・特になし。」
「そうですね、かなり順調な旅路でした。」
「この水運都市セイリアは、その名の通り、水運で成り立つ街
二つの大河に挟まれ、海に面している。」
「街の中もそこら中に水路があって
まさに水の街って感じですね。」
「要所要所に船着場があって、街の中も、船で移動出来る。」
「そのために渡し舟の船頭さんも沢山いますね。」
「運賃は多少必要だけど、場所によっては、陸路より遥かに早い。」
「他にも二つの河と海から来る船が着くための船着場もありますから
街中船着場だらけです。」
「それを生かした、交易が街の中心
他にも・・・・・・河と海の両方からの、水産物も多い。」
「水産物っ、美味しいですよね
放送前に適当な食堂で食べましたが絶品でした
ちなみに川魚の煮付けです。甘辛い煮汁と合ってて美味しかったです。」
「私は、白身魚に衣を付けて揚げたものだった・・・・・・
これも、とても美味しかった。」
「他にも美味しそうな料理が色々ありましたから
もう数日滞在してもいいぐらいですね。」
「まだ、街を全部見たわけでもないし、数日程度なら。」
「そうですよね、美味しいものだけじゃなく見所も色々あるそうですから。」
「・・・・・・例えば?」
「水の街なだけあって、水神様を祀っている立派な神殿があって
そこが観光名所にもなってるそうです。」
「なるほど、有名な建築物ね。」
「他にも大きな港ですから、大灯台の見学なんかも出来るそうですよ。」
「ふむ・・・・・・。」
「後は船の発展の歴史を紹介している博物館とかもあるそうです。」
「この世界の歴史・・・・・・面白そうかも。」
「はい。せっかく世界を巡るんですから観光も楽しんで行きましょう。」
「そうね・・・・・・駆け足で宣伝するだけが、旅じゃない。」
「いざとなったらこの街からもう1回配信しちゃえばいいんです。」
「その時は、内容を何か考えてね。」
「うっ、早くコーナー数を増やしたいですね。」
「さて、他にこの街で目に付くものは、あったかしら?」
「それぐらいじゃないでしょうか
・・・・・・あっ、そうです。これだけ街中にも水路が多いと水害とか大変そうですよね。」
「河からの流入を防ぐための、水門は見かけたけど
それでも大雨になると、大変そうね。」
「水路が溢れたら街中水浸しですよ。」
「そうね・・・・・・
良くも悪くも、水が身近ね。」
「いい事ずくめってわけにはいけませんね
そのために街の方も工夫されているんでしょうけど。」
「その分、いい事も多い・・・・・・
二本の河から内陸、海からは別の大陸と、交易が非常に盛ん。」
「市場都市には負けますが、それでもここもお店の数とか多いですよね。」
「別の大陸からも、物が来るから・・・・・・他では手に入らないような物も、多い。」
「また露店巡りがはかどりそうです。」
「とは言え、必要な物は、ある程度市場都市で買ったから
ここでは、掘り出し物探しぐらい?」
「そうですね。運べる荷物の容量の限度を考えると
あんみつちゃんに持たせるにしても無駄な物は増やしたくないですしね。」
「取捨選択も・・・・・・時には大事。」
「ノワさん。こうなったらいくらでも荷物の入る魔法の鞄とか作って下さい。」
「無茶言わないで、いくら魔道器が作れても、限界はあるわ。」
「そんなに都合よくいきませんよね。」
「空間を歪めて、いくらでも入る鞄・・・・・・
理論的には、不可能じゃないかも?」
「おぉ、まさかの展開ですか!?」
「ただし・・・・・・入れた物を取り出すことは不可能。」
「えぇ、意味ないじゃないですか。」
「うん。だから試さないわ
資材の無駄にしかならないもの。」
「まぁ、買い物は諦めましょうか
露天は覗くだけでも楽しいですし。」
「その方がよさそうね。」
「と、こんな感じが現在の旅の状況でした。」
「さて、ここからは次の予定の検討に入りたいと思います
とりあえず数日はこの街に滞在するとしますが、その先はどうしましょう?」
「そうね、まず大まかに2ルートがあるわ。」
「ふむふむ。」
「1つはもう片方の大河を上って、大陸北部へ向かうルート
もう1つは、海を渡って大陸中部か南部を目指すルート。」
「河か海ですか、どちらがいいんでしょうね?」
「まぁ、安定なのは海ね
河の方は、これから北部地域が雪に閉ざされるから、危険が多い。」
「寒くなる時期ですからね、そんな季節に雪国は厳しそうです。」
「私たちは、言うほど旅慣れてないから、危険なルートは避けるべき。」
「はい。遭難とかしたら目も当てられません。」
「そうなると・・・・・・必然的に、海路の方になるわね。」
「海路だと何処に向かえるんでしょう?」
「この大陸の中部や南部の港町、その他小さな島国がいくつか
・・・・・・それと、別の大陸ね。」
「幅が広いですね
とりあえず別の大陸へ渡るのはこの大陸を回ってからでいいとしまして。」
「暖かい南部へ逃げて、冬を乗り切る・・・・・・くらいかしら?」
「ここで逃すと回るチャンスの少なそうな島国に寄ってみても
いいかと思いますが。」
「島国までの距離や国の数、実際に行く船の本数などは
まだ調べがついていないから、もっと情報を集める必要が出るわね。」
「無理なルート構成にならないようでしたら島国も行きましょう
大陸からの情報がラジオで入るとか喜ばれそうですし。」
「なるほど・・・・・・宣伝と言う意味では行く価値は、あるね。」
「では、この街に滞在中の予定として
島国行きの船の情報の収集も入れておきましょう。」
「分かったわ・・・・・・さちも観光だけでなく、ちゃんとやってね。」
「えぇ、ノワさんに任せっきりにはしません。」
「じゃあ、明日からは観光、必要な荷物の補充、情報収集
・・・・・・この辺りを中心に、やりましょう。」
「移動はないですが、忙しくなりそうですね。」
「それで、次の放送は・・・・・・目的地が決定して、到着し次第。」
「リスナーの皆様には申し訳ないですが
次回の配信場所はちょっと不明と言うことになります。」
「何にせよ・・・・・・着いたらちゃんと放送するから
待ってて欲しい。」
「どんな場所からの配信になるのか
それも含めて楽しみにしていて下さい。すみません。」
「その間に、感想や要望は、いつも通り受け付けてるから
よかったら送って欲しい・・・・・・。」
「この前言っていた小話のテーマなんかもまだまだ募集中です。」
「ふぅ・・・・・・大体これぐらいかしらね?」
「尺的にも十分ですし、これぐらいでいいと思いますよ。」
「では、今回は締めにしましょう。」
「はい。ラジオの前の皆様、ここまで聴いて下さってありがとうございます。」
「よかったら、次回もまた・・・・・・聴いて欲しい。」
「それではお疲れ様でした
お相手はさちと。」
「・・・・・・ノワでした。」
「また次回お会いいたしましょう。」
「・・・・・・またね。」




