第5話 覇者の泊まり方。
どうも!
ここからは町編になる予定ですッ!
ゆっくり楽しんでいってください!
あれから俺達は森を後にした。
そしてゴブリン一族から『ケイイ』と称して
黒色の足首に巻くヒモのようなものをもらった。
元の世界での『ミサンガ』の様なものだろう。
とりあえず、頂けるモノは頂いていく主義だ。
もらっていおいた。
そして今は街に向かって道を進んでいるところだ。
転移してから1日目でたくさんのことがありすぎた。
携帯を見ると、16時のようだ。
携帯の充電はできなさそうなので、
電源は切っておくことにした。
「アリス。今更だけどさ、村に戻りたいかな?」
念の為の確認だ。
「何を今更言ってるんですか!?」
確かにその通りだ。
俺はアリスをもらっていく。そう言ったんだ。
まぁ男としては当たり前の発言のはず.........だよな?
「あ、そういえばアリスは歳いくつなんだ?」
そういえば、
俺は見た目だけでこの子を16歳だと決めつけていた。
「えと、歳っていうのは1年に1回数えるものですよね?」
「あぁそうだ。」
俺の世界との相違はあまりないのかもしれない。
「そういうことなら私は15歳ですよ!」
「ハッ!歳下ッ!だとッ!」
歳下には見えなかった。
いや待て、15歳にしてはナイスバディーすぎるぞ.........
今一度、アリスの容姿を確認しておこう。
肌は透き通るような白色。
髪型は茶髪のショート、
顔は全体的に小さく、
目は黒色、きれいな二重瞼の持ち主だ。
胸は少し大人しい感じだが.........
俺の身長は170cmだから.........
だいたいアリスの身長は165cmぐらいだろうか。
そして手は細い、というか全体的に細い。
スラリとしているという表現が適切だろう。
そして長く細い足だ。
こんな足を汚した奴の気が知れん。
それほど美しい足だ。
服は異世界らしい格好をしている。
シャツの色はグレー、ズボンは赤色。
シャツは長袖、ズボンも長袖だ。
まぁ生活場所が森な訳だから当たり前だ。
頭には三角の白色のモノが刺さっている。
如何にも村娘という感じだ。
生贄にはあまり見えない。
シャツはヒモで緩さを調節出来るようになっている。
ズボンも同様だ。
その為ヒモを通すための穴から白い肌が覗かせている。
正直堪らんッ!
ちなみにシャツのヒモは彼女には必要なさそうだ。
「空良人さんは何歳なんですか?」
「お、俺は16歳だ!元の世界では学生をしていた!」
急な質問に童〇感が出てきてしまった。
てか、急に自己紹介はさすがにナイだろう。
「アハハ!急にどうしたんですか!」
「ちなみに、学生というのは?」
どうやら俺のキョドりはアリだったらしい。
神様!俺を童〇にしてくれてありがとう。
おかげでとても可愛い笑顔が見れた。
「学生?まぁそうだな.........職業みたいなもんかな?」
少なくとも履歴書にはそう書くはずだ。
「職業!?だから魔物達があんな動きをするんですか?」
「ん?それはどういうこと.........?」
「あ、そうですね!ちゃんと説明します!」
「えと、この世界の職業っていうのは神様から授かる物」
「という感覚なんですよ!ちなみに私は市民です!」
「農作物や家畜の育成が得意です!」
「まぁほとんどが市民です。」
「まぁたまに魔法使いや戦士などの職業の方もいます。」
「その方達は魔法やスキル、特殊な効果があるんだとか.........」
「あ、ちなみにですが、市民も一応魔法は使えます。」
「ホントに低レベルな魔法ですが.........」
「その土地柄や生活環境にも左右されるのですが、」
「有名なのが治癒とかですね!」
「ちなみに教会に行けば調べて貰えますよ!」
「へぇ〜そういうことなのか.........」
俺はどうやらRPGな世界に転移したらしい。
「街には教会があります!」
「この世界ではどんな職業なんですかね!」
アリスの目はとても楽しそうだ。
「あぁ、俺も気になってきたよ。」
「学生っていうのは元の世界でも強くなかったからね。」
もちろん立場的な意味で、だ。
「てかさ、街ってあとどれくらいで着くの?」
森から出て1時間程歩いているが、一向に街は見えない。
「そうですね、あと3時間は歩きっぱなしですかね!」
おっふ。マジか.........。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3時間後。
「お!空良人さん!見えてきましたよッ!」
「え?どこだどこだ?」
「前ですよ!前!」
「あっ!本当だッ!」
アリスとのお喋りはとても楽しかったため、
時間的にはとても短く感じたが、
身体的な疲労はかなり溜まっているようだ。
まぁ転移一日目でたくさんのことがありすぎた。
そういうことだ。きっと。
アリスは時計台らしきものを見たあとこう言った。
「もう8時ですか.........日も暮れてしまいましたし.........」
「空良人さん!まずは宿を探しましょう!」
どうやらこの世界にも時計という概念はあるらしい。
「あぁ、できれば飯と風呂も一緒のやつにしよう。」
今日これから歩くのは懲り懲りだ。
職業を調べてもらうのは明日にしよう!
「あ、空良人さん!宿屋、ありましたよ!」
「ご飯もお風呂もセットになってるようですよ!」
俺はこの世界の字は全く分からない。
こういう時にアリスの存在は本当に助かるのだ。
『ガチャ』
『ガヤガヤ』
ドアを開けた先には大食堂があった。
どうやら客達はここで食事を取るようだ。
そして入口に入ってすぐ右のところには階段があり、
その階段を登れば客達の部屋があるようだ。
見たところによると食堂のカウンターは
宿屋のフロントの意味も兼ね備えているようだ。
「すいませ〜ん!」
「いらっしゃい!!」
「夫婦で泊まってくのかい?」
奥から大柄の女の人が出てきてくれた。
てか何だこの人.........でけぇ!色んな意味でデケぇ!
「そ、そんなんじゃないですよッ!」
「そ、そうですよ.........」
アリスは俯いてしまった。
そこまで嫌がらなくてもいいじゃないか。アリスよ。
「え、んじゃ部屋は2つ取るかい?」
「それで!」
仕方ない選択なのだ。
15歳の女子と二人きりで夜を過ごす勇気は俺にはない!
童〇故ではないッ!理性故だッ!
「私は空良人さんと一緒の部屋でもいい.........ですよ!」
アカーン!
その上目遣いはいかんでしょう.........
てかこの子自分が言っている意味わかってるのか.........?
「女にそこまで言わしちゃいけねぇなぁ!兄ちゃん!」
おいおい、儲け減っちまうぞ良いのかそれで.........!?
ん?儲け.........あっ.........!
そこで俺はひとつ気付いた。
「お部屋ひとつでお願いします!」
あ、待てアリs.........
「んじゃ、銀貨1枚だ!」
そうだ.........俺は.........
「俺、金持ってねぇ.........!!」
「それなら安心してください!私、持ってます!」
彼女は嬉しそうにそう言い放った。
さすがだ!情けねぇが今晩は縋ることにしよう。
『ゴソゴソ』
彼女はポケットを探り始めた.........
「ん?あれ〜.........」
『ゴソゴソ』
「あ〜.........」
「空良人さん!失くしちゃいました!」
「胸張って言うな!俺の言えたことではないけれど!」
無い胸を張っても!と言いたいがこれはこれで.........!
「あら、お客さんたちお金に困ってるのかい?」
「困ってる所か、一銭もありません.........」
「アハハ!そうかいそうかい!」
「んじゃひとつ面白い話をしてやろう!」
「今晩あんたらを泊めてやる!その代わりに.........」
「『町闘会』に出て欲しいんさね!」
「闘会?なんですか?それは.........?」
俺もアリスも同じ疑問を頭に抱えていた。
「この街のビッグイベントさね!」
「大きな喧嘩の大会みたいなもんさ!」
「別に殺し合いしようって訳じゃない!」
「誰がこの辺りで1番強いかっていうのを決める祭さね!」
なるほど.........下町の『覇者』を決めるわけだ。
「ちなみに優勝者には賞金【金貨100枚】だ!」
価値はわからないが、とても高そうな金額だ。
「だが、なぜ出場したら泊めてくれるんだ?」
こういう美味い話にはウラがあるのが普通なのだ.........
「最近の優勝者は毎回同じ奴なのさね.........」
「それがつまらんのなんのって.........」
「その優勝者が倒れた所が見たいわけか?」
これはこの店主にとっては美味い話なのか.........?
「ハハハ.................!」
「目を見ただけでわかったよ。」
「アンタ.........強いだろ.........?」
「そんなアンタの『喧嘩』を見てみたいのさ.........!」
その声からは気迫を感じられる.........
なんか凄い気に入られてるみたいだが.........
「空良人さん!出場してみましょうよ!!」
「殺し合いじゃなくて、ただの喧嘩な訳ですし!」
「私も空良人さんの戦いもう一度見てみたいです!」
「まぁ、しゃーないか!」
食事も風呂も付いてくるんだ。
良しとしよう。
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