晩秋の月
企画参加作品第二弾!!
助手席から見える空はすでに暗い
まだまだ住む町は見えてこない
真剣な顔で運転する隣はずっと見つめるわけにはいかない
照れる
だから空を見るふりをしてチラッと見る
ほのかに染まったホホの紅み
照れてる?
聞く事も出来ない
自分も恥ずかしくなるから
会話が無くても走り続ける車
会話が無くても柔らかい雰囲気
「どうした?」
ふと隣から聞こえる声
「紅いから……」
「君だって……」
お互いちょっと見つめてまた外を向く
「お月様が紅いから……」
隣の彼が小さな声でいう。
空の上に輝く晩秋の月
丸くそしてほのかに紅い
「じゃぁお月様も照れてるのね……」
車の中に和やかで暖かな空気が満たされる
お読みくださいました皆様に感謝をm(__)m
今度は短いものを書いてみました。
表現できてるかなぁ……