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悪役ではない...けど、コレはどう考えてもおかしい。  作者: マタタビ師匠
第3章 始動編
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第16話:学園にて

シリアス気味?

ピーッピッピ、ピーッピッピ、ピ『ガチン』

「...朝っすか......だりぃ...」


唐突に口が悪かったね、ごめんあそばせ疲れが取れてないんだ。


「ふぁぁあ、二度寝したーい」


欠伸しながら顔を洗いに行く。鏡には若干疲れたような自分の顔が映る。


「はぁ、なんか憂鬱」


パーティーの後家に帰ってからことの大きさを考えてため息しか出なかった。私のせいではないけど、ちょっと気まずいし。


「お腹空いた、朝ごはん食べなきゃなー」


朝食終わったらいつもの如く学校に行かないといけないから、内心やだなーと思いながら着替える。


リビングに行けばお父さんとお母さんが既に朝食を食べ始めていた。


「おはよう、お父さんお母さん、暁は?」


「「おはよう」」


「部活の朝練だって言ってたよ」


弟の暁は剣道部に入っていて、中等部の1年生だ。なかなか朝が早くなっていて朝顔を合わせる機会が減ったから、少し寂しい。


「ところで、昨日のパーティー、一悶着あったみたいね?」

「うん、でもウチに直接の影響はないと思う。間接的には何かあるかもだけど」


「そう、なら大丈夫ね。そろそろ幸くんが来る時間じゃない?」


時計を見れば7時40分、確かにその通りだ


「じゃあもう出るね、行ってきます」


「「行ってらっしゃい」」


カバンを引っつかみ、玄関を開けるとちょうど車が来ていた。ドアが開き、中から幸くんが手招きしている。

乗り込みながら「おはよう」と言うと「おはようございます」と満面の笑み、やっぱり癒しだ。


移動中いつもは楽しく会話するのに、今日は幸くんが真剣な顔をして報告する。


「姉様、昨日のパーティーで姉様を侮辱した分家は、昨日のうちに放逐(ほうちく)宣言がなされたそうです」


絶句した


放逐宣言とは、主家の当主のみに権限があるもので、それをなされると精霊の加護の力がその分家の者全てから消える、とても重い宣言だ。


「事実上の縁切りということ?」

「そうなります。火雀家は、既に消滅し、今後は別の苗字を名乗ることになるそうです」

「......そう」


「気に病まないで下さい、姉様に非はありませんから。」

「気に病んでいる訳じゃないの。ただ、昨日の今日だから驚いただけだよ」


事実だ。昨日は本当に久しぶりに怒りが限界突破したけど、今日はあまりの急展開についていけない。


「そうですか?無理はしないでくださいね?」


「ありがと」


幸くんの励ましで一応は余裕らしきものが出来たのは良かった。どうせこの後、穹からこのことは知らされることになっただろうから。


「また、帰りに何かあったら知らせるから」

「絶対ですよ?無理もしないでくださいね」


念押しされるなんて私って信用ないんだろうか...





私のクラスについてぼーっとしていると突然声をかけられた


「おはようございます」


にっこり笑顔の穹だ


「...おはようございます」


朝声をかけられるのは初めての体験だ。そして周りの人、いたの?みたいな目で見ないで...


「火累家の決定については「知ってますよ」、そうですか...なら話は早いですね」


「何のです」


「いえ、詳しいことは昼休みに生徒会室にいらっしゃって下さい、宗司...いえ、会長が直接お話したいということなので」


「...分かりました、昼休みで構わないんですね?」


「はい、お待ちしております」





今日はもしかしたら厄日かもしれない


次回、魔王城 (生徒会室)へ

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