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悪役ではない...けど、コレはどう考えてもおかしい。  作者: マタタビ師匠
第3章 始動編
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閑話:店員さんたちの狂喜

side:店員さん


私たちは今、猛烈に、みなぎっていた。



ことの始まりはホンの三日前に遡る。

当店を懇意にしていらっしゃる水瀬家の御曹司が女性をエスコートしてパーティーに出席されるらしく、そのパーティードレスを注文なさったのだ。


水瀬家の御曹司は、とんと浮いた話を聞かない方だったが、はて、どこのご令嬢だろうか


最初はそう思った


次の日朝日奈家のご令嬢だと聞いて、やっと合点がいった。幻のご令嬢と噂される方だ。名家の社交界にも全く現れない、しかし当主や奥方に聞けば揃って自慢の娘だと言うから、噂は留まるところを知らず、大変美しい方だとか、反対に醜女であるなど、噂に尾ひれ胸びれまで付いてひとり歩きをしていた。


そんな方が、ついに社交の場に現れるということ、しかも、パートナーに水瀬家の御曹司付きで。

場は騒然となった。が、続く「明日、採寸をしに当店にいらっしゃるそうだ」という言葉を聞いて更に想像に拍車をかけた。



そして翌日、現れたご令嬢を見て、私たちは(内心)狂喜乱舞した。一言言えるのは、想像を絶する美少女ということ。お母上も大変お綺麗な美女で、二人並ぶと大変麗しく、危うくヨダレが...ジュルリ...危ない危ない、


私たちは自身の腕に絶対の自信を持っている。でないと相手方にも失礼だからだ。その腕を最大限に生かす圧倒的なチャンス、各分野のスペシャリストが一堂に会し、アイデアを絞り出しまだ足りない


彼女の美を最大限に表現する


そのために何でもやった


お母上からのアイデアは有難く参考にさせていただいた。


御曹司の衣装(いしょう)も釣り合うように少々手を加えた。


会場の照明の配置、種類から一番輝くであろう装飾を施した。



それは私たちのプライドにかけて唯一絶対の正義であった。少なくともその時は。



そして私たちはたどり着く。正義に。


次回、閑話:攻略対象その2の思惑

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