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悪役ではない...けど、コレはどう考えてもおかしい。  作者: マタタビ師匠
第2章幼少期・下地作り編
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第5話:いつもの風景

ヒュッ〈ドッ〉ヒュッ〈ドッ〉シュッカッ〈キィィイン〉


『心棒まで行ったか、まあまあと言ったところだ』

「もう少しで切り落とせたよ」

『もう少し纏わせる密度をあげてみろ』

「分かった」


ここは『白領(はくりょう)』。夕凪指導のもと、刃を潰した模擬刀で訓練中である。

何の話をしていたかといえば、『霊力』と言われるもので物の表面を覆う事で、覆い方にもよるが、頑張れば手刀でコンクリートの切断まで出来るのだが、手刀と違って模擬刀という『物』を通して精密に操作する時、やはり若干だが精度が落ちる。そこで、動きながらでもできるようにと、スパルタな、実地訓練をしているのだ。10cm程の太さの鉄の棒の周りを厚いゴムで覆ったような案山子に模擬刀で打ち込むのだか、これが難しい。打ち込むまではできる。しかしその次の瞬間に両腕にかかる負荷が酷くて、最初の頃は一当て事に腕を冷やしていた。

今ではだいぶ力の加減もわかって刀本来の切るという動作で振れるようになったし、霊力の操作も大分モノに出来た。


シュッカッ〈スパァン〉


「切れた」

『今日はこれだけでいいだろう』

「よっし、じゃあまた明日ね」

『うむ』


という訳で帰宅。


場所は自室だ。手早く脱いで着替える。汗なんかは精霊に、『キレイにして~』と頼めば一発で綺麗になる何と便利なことでしょう、最初はダメ元で頼んだのに仕上がりはまるでお風呂上がり...有能すぎるよ精霊さん!


まだ時間は朝7時といったところか、そろそろご飯を食べて学園に行く時間だ。お腹も減ったしさっさと食べに行こう


コンコン、スゥー

「お父さん、お母さん、(あかつき)、おはようございます。」

「おはよう」

「おはよう」

「...おはようございましゅ」

三つ年下の弟、(あかつき)は、朝にすこぶる弱い。まだ半分夢の中だ。何となくお父さんと似ているところがあるような、無いようなびみょうなところだけど、この、将来ヘタレそうなところが似てる気がする。


遅れて食べ終わって学園へ、駐車場で降りてから生徒玄関に向かい、教室に到着、席につく。


ここまでで、話しかけてくる人はいない。私が、意図的に気配を消しているので、見つかったら逆にショックだ。


終礼まで終わって、幸くんのところに行ってから家に帰ってお風呂、晩ご飯、就寝。

これが最近のルーチンとなりつつある。


これまでで遭遇した(すれ違ったのも含め)のは、光峰以外全員の攻略対象だ。本当にすれ違っただけの3人は、まぁ将来が楽しみな美少年で、それぞれ人団子(とりまき)ができていて、ウワァーとか思いながら通り過ぎただけだ。


本当に授業を受けるだけになりつつあるけど、授業中はそのへんをふよふよしている精霊を眺めていればいつの間にか終わっているのでつまらなくはない。


まぁ、程々に頑張りますよ

第1章のエピローグ扱いですね

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