表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
間違いメール  作者: 閃天
29/65

第二十九通 寒い朝

 今日は寒くてなかなか、起きる事が出来なかった。風で窓がガタガタと揺れ、隙間風が入ってきていた。

 布団からなかなか出れないでいると、頭の上で携帯が着信音を、発しながら激しく震えていた。着信音ですぐに安奈からのメールだと気付いた。

 暫く、風邪でダウンしていた安奈だが、もうすっかりよくなったと言っていた。実際、どうなのかはメールでは分からない。

 とりあえず、布団からゆっくり手を伸ばし、携帯を取り安奈からのメールを見た。


『ヤッホーッ! 今日は朝からハイテーションです。なぜかと言うと、今日は私の誕生日なのですね♪ 私もついに17歳に、大人に向って一歩前進♪』


 そのメールを見て僕は飛び起きた。初耳だった。今日が、安奈の誕生日なんて、全く知らなかった。プレゼントとどうしようと、思ったがよく考えたら、僕と安奈は別に付き合っているわけじゃない。

 少し気落ちしながら、安奈への返事を送る事にした。


『誕生日おめでとう。そっか今日が、安奈の誕生日だったのか……。全然知らなかったな』


 僕はそう返事を返して、洗面所に向った。洗面所から戻ってくると、すでにメールが返信されていた。


『あれ? 教えてなかったっけ? 確か教えた覚えがあったんだけど……。私の勘違い? やっぱり、歳かしら? 物忘れが激しいわ(笑)』


 メールを見ながら笑みを浮べて、僕はすぐに返事を返した。


『歳って……(汗) 17になったばっかりじゃないか……』


 メールを送信すると、僕は制服に着替えて1階に下りた。リビングに行くと、いつもの様にテーブルの上に、朝食がラップをして置いてあった。

 恵利は朝食を食べ始めていた。


「おはよう。お兄ちゃん。今朝はいつも以上に遅かったね」

「まぁ、こうも寒いとな……」

「もっと体鍛えたら?」


 ため息を吐きながら、恵利はそう言って冷たい視線を送ってきた。流石にこれには凹んだ。

気落ちしながら、僕は朝食を食べた。

 朝食を済ませ部屋に戻ると、安奈からのメールが届いていた。


『そうだよね。17になったばっかだもんね。まだまだ、若いよ(笑)それじゃあ、今日も一日頑張ろう!』


 そのメールに僕はすぐに返事を返した。


『それじゃあ、また後でメールしようね』


 部屋でそれを送信し、すぐに鞄を持って玄関に向った。今日は朝から調子がよさそうだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ