第一通 間違いメール
間違って、知らない人にメールを送ってしまった。
その事に気付かず、僕は返事を待ち、その間に眠ってしまっていた。
僕は、今年、高校二年生になった。名前は倉田 雅之。
仲のいい友達からは『マサ』とか『ユキ』とか呼ばれている。
進路とかはまだ決まってないが、進学はしないだろう。と、言うか、出来ない。
全ての教科が平均的で、これと言って才能はない。
そんな僕が、朝、目を覚ましたのは、枕元に置いてある携帯の着信音でだった。
布団からそっと手を出して、携帯を取った僕はゆっくりを携帯を開いた。
もうすぐ五月だと言うのにまだ、少し寒かった。カーテンの向こう側から聞こえる音で、雨が降っているのが分かった。
雨の日は学校に行くのが嫌になる。
まだ、完全に目の覚め切ってない僕は、ボンヤリと携帯を見た。
待ち受けにはメールのマークがついていた。名前は無く、全く知らない人からだった。
「何だよ・・・・。いたずらメールか・・・・。」
そう呟き、メールを消そうとした。しかし、メールのタイトルを見て僕は飛び起きた。
タイトルは『間違えてます』だった。
もしやと思い、僕はすぐに送信したメールのアドレスを見た。
やはり、そのアドレスは教えてもらったアドレスと違っていた。
「うわ〜っ・・・・。最悪だよ・・・・。」
そう言って両手で頭を抱えた。
広いとは言い切れない僕の部屋。ベッドの横には机があり、僕はその椅子に座って考え込んでいた。
小さな窓がついていて、あとは洋服ダンスが一つと本棚がある。本棚にはもちろん漫画しか置いてない。
机に置いた携帯をジッと見ながら、色々と考えた末に出した結論は、とりあえず謝ると言う事だった。
初めて書く、恋愛小説です。
僕なりに頑張って書いていきますので、色々とアドバイスや感想などをいただけると嬉しいです。