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第七回 笑いとブタ

 争いなどない平和な平和な、草食どうぶつの国へオオカミさんが引っ越してきました。どうぶつの皆は逆らうことすらできず、オオカミさんに食べられていきます。ですがブタさんだけはオオカミさんの家来となって、大人しく命令を聞くことにしました。

 そんな日がいくらか続き、どうぶつの仲間たちも少なくなった頃。皆はブタさんを囲んで怒りました。

「ブタさん、君はなぜオオカミなんてひどい奴の言うことを聞いたりするんだい? あいつのせいで、どうぶつの仲間たちはすっかり減ってしまったじゃないか」

 するとブタさんは仲間たちを嘲りました。

「ははは、ばかじゃないのかい。ぼくはオオカミの家来になっているから、食べられずに済んでいるんだ。くやしかったら、お前らもオオカミの家来になれば良いじゃないか」

 笑うブタさんに呆れて、どうぶつたちは立ち去ってしまいます。

 それからもオオカミさんはどうぶつの国の仲間たちを食べ続け、とうとうブタさん以外に誰もいなくなってしまいました。ですが自分だけは無事でいるとブタさんは、笑顔のままでいます。

「やあやあオオカミさん、良くもたくさん食べたもんですねえ!」

「ああそうだな。やっと前菜が終わった。我慢したよ。やっぱりメインは、充分に太らせてからでないとな」

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