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第三十三回 チョコレートとフンドシ

 今日はハッピーハッピーバレンタインデー。男の子も女の子もドキドキ、トキメキ浮かれちゃう。ところがココ、聖☆裸武裸武小学校に危機が訪れようとしていた。

 教師の室戸はいきなり教室に入ってきた。

「お前らすぐ座れ~い。校則第214条にもあるように、我が校はお菓子持ち込み禁止! そこで今から持ち物検査をするぞー!」

 ピンクに染まった教室の雰囲気は一転。アチコチからブーイングが上がる。

「もちろんチョコなんぞ見つかったら、即没収だぁぁぁ。安心しろぉ。没収したチョコは俺様が汚く食い荒らしてやるぜ。ガハハハ」

 だが生徒たちも大人しく座るしかない。着席した生徒を順番に持ち物検査する室戸。その度にチョコレートを渡そうとした女子か、さもなくばチョコレートを貰った男子の悲鳴が響いた。

 果たしてこのままハッピーなはずのバレンタインが、絶望と涙で終わってしまうのだろうか?

 遂に持ち物検査は、とある男子の番になった。彼の名は池照。クラスいちのハンサムボーイだ。池照には的菜という、アツアツな仲のカノジョがいる。そして先に終わった的菜の持ち物検査ではチョコが出てこなかった。ということは、チョコレートは既に池照に渡されているということだ。

 だが池照のランドセルにも、机の仲にも、一向にチョコレートが見つからない。そこで室戸があることに気付いた。

「おい池照……ちょっと立ってみろ。そのズボンの前の膨らみは何だ」

「いやだなあ、先生も男だったら知っているはずでショ。改めて聞かないで下さいYO」

 池照のズボンは、ハート型にありありと膨らんでいた。

「テメエッ、どう見たってズボンの中にチョコレートを隠しているだろ。脱げ! 今すぐズボン脱げ!」

 室戸はムリヤリに池照のズボンを引きずり下ろす。するとそこにあったのは、パンツではない。いや、パンツを履いてなかったと形容する方が正しいだろう。代わりに池照は股間前方をハート型の箱で隠し、ひらひらレースのリボンで自分ごと縛り付けていた。

 普通に、ズボンとパンツの間にチョコを隠しているのだろうと予想していた室戸は、あまりの光景に呆然とする。

「おい池照、貴様はなぜパンツを履いていない」

「これはフンドシです!(キリッ)」

「いやいやいやいや。コレどー見てもフンドシじゃねえだろ!? フンドシってたら、一応は下着だぞ」

「ならば見てください!」

 池照は自分の尻を向ける。リボンは尻の割れ目に沿って、股間前方へ渡っていた。一応は下着としての役割を果たしていない、わけではない気がしないでもない。

「ぐぬぬ。確かに下着……であるような気がする。いや、ワシは認めん。認めんぞ。そのハートの箱の中を見せてもらおうか!」

 なるほど。下着であれば、ハートの箱を装着する必要性がない。そもそも、箱の中にチョコレートが入ってあれば、完全に申し開きはできない。盲点である。

 遂に池照も万事休すか? 室戸は箱の蓋を奪い取る。すると中にあったのはチョコではなく、出てきたのはチ●コだった。

「な、なにいっ! 箱は単なる金隠しだっただと。これはまさしくフンドシ。ワシの負けだ……ならばチョコは一体どこに。はっ!」

 そこで室戸は気付いた。池照の口の周りがベッタリとチョコで汚れていることに。

「フフフ、先生が僕の股間に気を取られている隙に食べてしまったのですよ。木を隠すには森の中。チョコを隠すには腹の中ってね!」

「コイツは一本取られたよ……」

 今度こそ完全に敗北だ。室戸はがっくりと地面に跪く。だが池照はそんな室戸の肩を取った。

「さあ今日はハッピー☆バレンタインディ! 没収なんて悲しいコトいわないで、一緒に踊ろうぜ!」

「オゥイエー! まるで教室がディスコナイトフィーバーだぜ!」

「キャー的菜、池照を永遠に愛してるわー」


 という一部始終を眺めていた脇夫と脇郎はつぶやいた。

「なあ……俺らも尻にリボン巻いたままのフリ●ンになって、教卓の上で踊ったらモテるかなあ?」

「やめとけ。アレが許されるのはイケメンに限るから」

2月14日はフンドシの日らしいです。マジで。


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