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ルミの成長2
晴れた日、私はセシルおばさんと街の近くのイセル湖へ行った。
彼女は私に、湖の水面を歩く魔法を教えてくれた。集中し、足元に薄い氷の道を作りながら進む。
冷たい水の感触が靴底から伝わるが、沈むことはない。
「よくできたわ、ルミ!」
その時、湖の向こうから、小さな光る魚のような魔物がぴょんぴょんと跳ねてきた。危険な種類ではないが、びっくりして私はバランスを崩した。
ずぶりと湖に沈みかけた瞬間、私は無意識に手を上げた。
掌から迸った冷気が、周囲の水を一瞬で氷の階段に変えた。
私はその階段をよじ登り、無事に岸へ戻った。
セシルおばさんは目を丸くした。
「自分で護りの魔法を編み出したのね!ルミ、あなたは本当に才能がある」
その褒め言葉が、胸の奥で温かく広がった。
現実世界では得られない、この達成感。でも同時に、家に帰れば、秋人がテストで良い点を取ったと報告してくれる。
その息子の誇らしげな顔も、私の大切な宝物だ。




