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例えば、こんな…

例えば、こんな絆。

作者: 朝霧シャオ
掲載日:2026/01/23

ゆるゆるっと、前回の続き。。。。


ではなく、ほんのり日常なヒトコマ。

私の筆はそういうのが描きたかったそうです(笑)

今回、彼らは出ないので、それを許せる方だけどうぞ〜♪

カンッ!カンッ!カンッ!


異国の下町情緒あふれる商店街のような場所に響き渡る、金属を叩く音。

周りの店も、忙しなく通り過ぎる人も、、、それを気にする様子は無い。何故なら…



な!ん!で!!

俺達が!こんなにも!忙しいんだよっ!!


そりゃ!人手不足な上にっ!よく修理や買い換えでっ!在庫が無いからっ!すねっ!


テメェらぁ!!駄弁る暇があんなら!手ぇ動かせぇ!!!


ここは始まりの街ファスタ。

その街の冒険者を支える職人街は、今日も今日とて修羅場な朝を迎えていた。

どこもかしこも忙しなく、人々が行き交っている。




その中でも、特に熱と喧騒が交わる”武器屋ディアルスミス”。

小さな店舗と侮るなかれ。空間拡張が施された、ファスタ随一の名店である



融剤、ラス1ぃ!!!


自分、薬屋に取りに行ってきます!


馬鹿やろう!あっちは回復薬で忙しいだろうが!!逆に薬草の納品あるかギルドに問い合わせてやれ!!

まだ一箱ある!ギリギリまでたせろ!!


親方!!サーダから荷物が届きやした!受付に置いてあるので改めて下さい!!



さながら、戦場である。

親方、と呼ばれた大人にしては背の低い、無精髭を生やした男性が若い男と場所を代わり、受付の方へ歩いていく。

その道すがらでも他人への指示も忘れない。



男性が受付カウンターの下で何やら作業した途端、周囲の音が遠ざかった。



はぁ。鍛える音は不快では無いが、五月蝿くてかなわん。魔導機がなければマトモに接客も出来んな。。。



どうやら、魔導機と呼ばれる道具を起動したようだ。

鍛冶場の熱と喧騒からは程遠い、心地よい温度と静寂が広がっている。



…っと。。。これだな?

随分とでかい荷だが。。。ははっ!この文字はおじきじゃねぇか!!




カウンターの横に置いてある、親方の身丈程の木箱に、でかでかと”サーダ”の文字。

親方が嬉しさを滲ませながら木箱を開けてみると…



     …



ソコに入っていた品を一通り手に取り、同封されていた手紙らしき紙きれをカウンターに座って眺めた後、苦い顔をしながら拳を握り、一言つぶやく。




やがて、覚悟を決めたかのように息をつくと、魔導機を停め、木箱を担いで作業場の入口に立ち…



サーダのオジキから鉱石と融剤!それから砥石と各種手入れ道具が届いた!!てめぇら!ありがたく使わせて貰え!!!


応っ!!



威勢のいい声が響くのと同時に、親方が作業場の奥へと消えていく。

その熱気は一瞬ではあるが小さな風となり、カウンターに置かれた紙きれを開け放たれている窓から誰の目にも晒されずに外へと拐っていく…



不意に。。。そんな紙きれを、うっすらとした小さな手が掴む。

ソレ(その手の持ち主)は綴られた文字を見て、楽しそうに笑いながら大空へと消えて行った。




ソコに綴られていたのは⋯






”このくらいしかできん。


武運を”



ゆるゆるっと、こんな日常の一幕もいいじゃあ、ありませんか。


いやはや。。。手入れをされることなく、使い潰されていく武器武器(子ども)達を鍛え上げていく職人職人()達は何を思うのか。。。

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