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大丈夫

「傷跡が見えると幸太朗が気にするから髪の毛で隠してたんだ。まあ、あれだ。剣道もやるようになって学校いけるようになって、今の幸太朗があるから、大丈夫なんだ。」


不登校の件は2人にはざっくりと説明した。


「で、この間は多分、雨と傘と森田さんの血が私のセーラー服についたりしたものだからその時と重なってしまったんだ。いわゆるPTSDってやつだ。」


「俺、幸太朗が凄い速さで間中の傘奪って犯人のナイフ叩き落として倒して感心してたんだ。情けない話、俺は咄嗟に身体動かなかったし。なのに、犯人が警察に捕まった後、如月見てから事情聴取もままならないほど幸太朗が泣くから、びっくりしたんだ。」


知りたがりの細田は納得したようだ。


「傷害事件になってますけど、森田さんへの殺人未遂ぐらい立証できませんかね?合わせて花壇荒らしとかレインコート、サドルの窃盗とか銃刀法違反とか出来るだけ余罪を見つけてくっつけて重くして欲しいです。」


間中は犯人への怒りが止まらないようだ。


「犯人の事って我々に詳しく教えてくれるのかの?」


「名前と顔だけじゃねえ。詳しく動機知りたいですよね。我々に復讐とかしてくるとかあったらどうしてくれるんですよ、本当に。」


間中の心配はもっともだ。


「幸太朗がいれば大丈夫だろ。あれは怖かっただろ。」


細田の信頼溢れる言葉に犯人に馬乗りになった幸太朗を思い出した。確かに、あの下になるとか内臓が潰れそうだ。形相も凄かったからな。


「俺、如月、守れる?」


黙っていた幸太朗が顔をあげて聞いてきた。


「守られたよ。助かったし、心強いよ。有難う、幸太朗。」


そう言うと幸太朗は嬉しそうに笑った。


「俺もっと剣道頑張る。」


元気が出て来たようだ。



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