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薔薇の花束を持って

 誘導の仕事の後、理科室2でお弁当を食べ、華道部への対応を相談した。華道部は不定期活動なので、直接、現部長の2-7の森田千英さんのもとへ謝罪に行かなければならないだろう。


「やだっ。俺謝んないもん!」


ここで幸太朗の抵抗にあった。


「駄目だ!勝手に人の作品をいじったのだ、謝るんだ!」


「お花足しただけだ!」


「幸太朗!」


幸太朗と言い合いになった。どうなだめたら言うことを聞くであろうか。


「まるで親子喧嘩だな。俺、謝りに行こうか?」


と細田が助け舟を出してきた。脳内を暴れる幸太朗を引きずる細田が通り過ぎた。


「細田が幸太朗と?」


「いや、俺1人で、うちの佐田が迷惑かけましたって。部費から花束でも出してくれたら華道部だし、許してくれるんじゃん?」


「間中、可能か?」


会計は間中だ。


「うーん。これ、換金しても良ければ」


間中が取り出したのはレジャーランドの株主優待券だった。


「どうしたんだ?それ?」


「教頭先生からの捜査料&口止め料ですよ。」


「いつの間に!」


「だーい好きなのはーひーとのお財布〜。」


時々間中が口ずさむ歌だ。会計をいじりながら楽しくなると歌い出すようだ。今は歌いながら株主優待券をひらひらと広げていた。


「これ10枚あるので、頑張った4人で2枚ずつ、残り2枚。幸太朗の分を没収して4枚換金すれば、薔薇の花束とか。」


「俺に似合うな。薔薇。」


細田はナルシストだったか。


「いいよ。俺、如月と行くから、レジャーランド。」


幸太朗が頷いた。ん?


「はい?」


間中の眉間に皺がよった。


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