細田の気の済むまで
「なるほど、なるほど。動機はその辺の恨みってこと?で、そっからどうしたの?」
細田はまだまだ知りたいのだ。
「犯人の目星がついたのだからそれからは、鈴木一真先輩に焦点を合わせて調べれば簡単だった。彼は文化祭実行委員の整美係の友人として、有志として文化祭に参加していたんだ。整美係の仕事で見回りながら、サクッと犯行に及んだ。軽音のケーブルは彼が見捨てられなかった飲酒をした友人が軽音だったからそこを使ったと睨んだ。理科室4には間中が化学班で勝手に取り付けていた防犯カメラがあってそこにガラスを盗む彼の姿が映っていた。それと指紋がボブと写真部の心霊写真にあったんだ。」
「で、で?」
「教頭先生に報告書を作って進呈した。教頭先生は鈴木先輩の受験と心を心配して秘密裏に動いてる。」
「だから、なんの噂も流れずにいるのかー。俺てっきりまだ捜査中なのかと思ったよ。で、誘導係をやるはめに。」
細田はうんうん頷きながら、満足したようにスポーツドリンクを飲み干した。そこまで静かだった間中が、
「でも、何が、鈴木先輩の復讐スイッチ、しかも多賀先生宛ではなく、文化祭宛へ押しちゃったんでしょうね?」
とつぶやいた。
「だね。なんでだ?」
「教頭先生に聞いた話だが、逃げて停学を喰らわなかった奴等がまた打ち上げを計画していたらしい。その軽い所が許せなかったとか。それで文化祭が上手く行かなければ打ち上げは無くなると思ったらしい。事実、景品が無くなったクラスの打ち上げがそれでモメて潰れたらしいからな。鈴木先輩はテニスも頑張って成績も良い、言わば文武両道。私立の指定校推薦を狙って頑張っても停学があってはな。」
「「うわー」」
間中と細田は気の毒にとため息をついた。
「あれ、俺さ、ずっと引っかかってたんだけど、華道部のドクダミが刺さってた話は?」
との細田の質問に、
「誰か、華道部に話聞きにいったっけ?てかドクダミも鈴木先輩がやったんだっけ?」
私も疑問に思って聞いた。
「誰も行ってませんよ。聞き込み。危険性なかったし。」
と間中が言い、
「うん。大丈夫。華道部のドクダミ、やったの俺だから」
と幸太朗が答えた。ん?




