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細田は甘党

「えーと、細田はどこから知らないのかの?」


「看板破損のクラスに聞き込みに行ってそこから先どうなったのか知らない!」


あと40分ほどで持ち場に出なければならない奴らのためにとりあえずスマホでアラームが鳴るようにセットして、どう話せばよいのか頭を巡らせた。


「あのだな、犯人は3年1組の鈴木一真先輩だ。」


「1人?てか何の犯人?」


だよな。


「写真部の心霊写真、クラス企画の看板破損、黒ビニール破損、黒板アート消し、ケーブルのすり替え、理科室からガラスゴミを盗みばら撒く。ボブの骨盤に切れ込みを入れる。景品を盗む。の犯人だ。」


「全部1人でやったのか〜すげー行動力。どうやって犯人に辿り着いたの?」


「戸村先輩が、元硬式テニス部の相井先輩を連れてきてくれて、こんなSNSの書き込みを見せてくれたのが手がかりだった。」


相井先輩が見せてくれた例の詩みたいな書き込みのスクリーンショットを細田に見せてやった。


「どれどれ、『地獄を見せてくれたやつに地獄を。』これが動機かな?なんか嫌な目にあったんだね。『呪われ破れ壊れ消され火を吹きガラスが突き刺さる。』わお、写真部の呪ってやるって言う脅し、破れは黒ビニール外壁?壊れは看板、消されは黒板アートだ!火を吹くのはケーブルで、ガラスが理科室から盗んだガラス破片。『骨ばかりとなった身体が壊れて終わるがいい。』確かにボブは骨ばかり。わー全部語ってある。すげー。」


と嬉しそうに細田は解釈した。で、何が引っかかったのかしばし首を傾げて口に手をやってぶつぶつと呟いたかと思うと、


「あーまた、戸村先輩来た時、俺を呼ばなかったな!幸太朗!」


「科学部男子の会の方に連絡あっただろ」


幸太朗がそう反撃すれば、


「科学部男子の会の方には日付け無かったじゃん。『2、3日のうちに。UFO!』しか!何食べたの?俺何食べそこねたの?」


「あのですね、細田さん、UFO記念日の6/24に戸村先輩はいらっしゃいまして、髙山先生のコーヒーとポップコーンでした。」


間中が丁寧に説明しだす。


「キャラメル味は美味であった。」


と思わず漏らすと、


「俺、甘いポップコーン好きなのに。」


と細田はがっくりと実験机に頭を置いた。しかし急に頭を上げるとこう言った。


「いや、ポップコーンは置いといて。なんで、相井先輩とやらは、この書き込みが気になって教えてくれたんだ?それから地獄とか言う動機と、後これだけの沢山の犯行、目撃者はいなかったの?あーどうやって追い詰めたかとか、証拠とか、噂全然聴かないけど判決は下ったのかとか知りたい。」


盛りだくさんだった。


「えーとだな、相井先輩はだな…」



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