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「さすがね。それならもう伝えることはなさそう。用は済んだわ。」
『向かいの方』はどうやらどうして、眼鏡の対応にご満足。
頂けました、そのようでして。
もはやこの場に残る意味なし、さっさと席を立っていきます。
「また会社で会いましょう?…覚えていてくれて嬉しかったわ。」
はい。
喜んでいただけたのならそれで良いです。
さようなら。
そして『ピコンピコーン』に『スゴイ=デカマラー』、『巨大宇宙ステーション』。
はい。
さっぱりわかりません。
わかりませんが、そう伝えると。
『向かいの方』がまた怒りだして、帰れなくなりそうなので。
明日仕事なんで。
早く帰りたいんです。
それは眼鏡の胸の奥、秘めたままにて別れます。
ところで本日この場のお会計。
ひょっとして、眼鏡が払わなくてはいけないのでしょうか。
テーブルの上には眼鏡の苦手な、少女趣味のパンケーキ。
眼鏡は眼鏡をクイッとやります。