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「ハー!コンナーヤツイナクテモ、ミーサエオレバ12パーセントイナフ、ネ!ハー?」
変な男が流暢な日本語を操りながら。
鎧の男をペチペチペチと叩いている。
変な男である。
豪奢な応接間に集まった4人の男女は夕食後の退屈な一時をこうしてだらだらと過ごしていたが。
突如。
ズゥン、という鈍い爆発音が屋敷を揺らす。
「おやおやおや。これはこれは。子ネズミちゃんでも地雷に引っ掛かったかな?」
ザッハッハッハッハ。
巨体を揺らし、太り肉の男が笑う。
ザッハッハッハッハ。
変な男も真似して笑う。
「やれやれ。どうやら、簡単にカタがついてしまったようだねえ。期待ハズレもよいところだよ。まったく、残念なことだ。」
ザッハッハッハッハ。
太った男は対面に座る美女へと笑いかける。
「(さあ…それはどうかしら…?)」
美女はひとり。
フフッと隠れて微笑を漏らす。
ズゥン。
再び、鈍い爆発音が上がる。




